シリアで日本人が拉致(2014年8月25日)

クッルナー・シュラカー(8月25日付)は、イスラーム戦線広報局の話として、アレッポ県で行われていたダーイシュ(イスラーム国)とイスラーム戦線との捕虜交換の交渉が決裂したと報じた。

同報道によると、交渉は、ダーイシュが拘束する逮捕者と、ムハージリーン・ワ・アンサール軍メンバーの交換に関するもので、アレッポ県で活動するアンサール・ディーン戦線が仲介していたという。

ムハージリーン・ワ・アンサール軍は、外国人戦闘員からなる武装集団で、2014年7月にはアレッポ県のアレッポ中央刑務所でシャームの民のヌスラ戦線と交戦するなど、ダーイシュ以外の反体制武装集団としばしば対立する一方、ハマー県などではこれらの組織と共闘している。

なお交渉では、「日本人イスラーム教徒ジャーナリスト、アブー・ムジャーヒド・ヤーバーニー」(ダーイシュによって拉致されたとされる日本人男性のこと)の解放についても協議されたが、ダーイシュによって「断固拒否」された。

解放が拒否された理由について、イスラーム戦線広報局は明らかにしなかった。

Kull-na Shuraka’, August 25, 2014をもとに作成。

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