正体不明の戦闘機がイドリブ県のヌスラ戦線拠点を爆撃、ダマスカス郊外のモスク前で爆弾テロ(2015年2月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サルキーン市近郊のアブー・タルハ村にあるシャームの民のヌスラ戦線の拠点複数カ所を正体不明の戦闘機が空爆し、外国人戦闘員2人が死亡した。

空爆を行ったのが、シリア軍戦闘機か有志連合の戦闘機かは不明だという。

しかし、この空爆と前後して、シリア軍戦闘機がヌスラ戦線の拠点であるアブー・ズフール航空基地一帯を空爆している。

一方、SANA(2月27日付)によると、シュグル村、アイン・バーリダ村、カトルーン村、アイン・ラールーズ村、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥマイル市内のモスク近くで爆弾を仕掛けられた車が爆発し、11人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(2月27日付)によると、爆発は金曜礼拝直後に発生、爆弾がしかけられた車3台が相次いで爆発したという。

Kull-na Shuraka', February 27, 2015

Kull-na Shuraka’, February 27, 2015

またシリア軍がマルジュ・スルターン村を空爆し、女性、子供ら7人が死亡、ドゥーマー市でも男性1人が死亡した。

一方、SANA(2月27日付)によると、ハサヌー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市、イブタア町、フィキーア村、シャイフ・マスキーン市、カフルシャムス町などをシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(2月27日付)によると、アンタル丘、タッル・カリーン村、タッル・アラーキーヤ、カフル・ナースィジュ村、カフルシャムス町、ダルアー市各所などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団、SANA(2月27日付)によると、マラフ町近郊のタッル・マジュダアでシリア軍、国防隊とジハード主義武装集団が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線がハズラ村でジハード主義武装集団の車列に乗っていた戦闘員複数を拘束、サハーラ村に連行した。

またマーリア市一帯では、ヌスラ戦線がジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、ハーン・アサル村、カフルナーハー町などジハード主義武装集団が支配下に置く地域、ダマスカス・アレッポ国際幹線道路の上空で正体不明の偵察機が目撃された。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(2月27日付)によると、「ムハンマドの兵」を名のる武装集団がジャルマ村・サフサーフィーヤ村を結ぶ橋を破壊、シリア軍の兵站路を遮断した。

AFP, February 27, 2015、AP, February 27, 2015、ARA News, February 27, 2015、Champress, February 27, 2015、al-Hayat, February 28, 2015、Iraqi News, February 27, 2015、Kull-na Shuraka’, February 27, 2015、al-Mada Press, February 27, 2015、Naharnet, February 27, 2015、NNA, February 27, 2015、Reuters, February 27, 2015、SANA, February 27, 2015、UPI, February 27, 2015などをもとに作成。

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