シリア軍はファトフ軍の支配下にあったハマー県北部バフサ村を完全制圧、ファトフ軍はイドリブ県フーア市一帯からハマー市北部に転戦開始(2015年10月9日)

ハマー県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍が、8日に開始が発表された反体制武装集団に対する大規模攻撃により、バフサ村を完全制圧した。

シリア軍はまた、シャームの民のヌスラ戦線の主要拠点カフルズィーター市を攻撃し複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらにシリア軍はカフルヌブーダ町、サイヤード丘、ムガイル村、マアルカバ村、マンスーラ村、アトシャーン村一帯に対しても攻撃を加え、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍の戦闘機空爆と並行して、シリア軍がカフルヌブーダ町一帯を砲撃した。

また、マアーン村では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦したという。

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イドリブ県では、シリア軍の複数の消息筋がAFP(10月9日付)に対して、フーア市、カファルヤー町を包囲していた反体制武装集団が初めて撤退を開始し、ロシア軍の空爆やシリア軍による地上作戦の本格化によって兵力の不足が生じたハマー県北部ガーブ平原一帯に転戦していることを明らかにした。

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ダマスカス郊外県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍が、ザブディーン村農場地帯、ハルフ・ディーブ丘、サマーディー村、ドゥーマー市西部の採石場一帯、タッル・クルディー町農場地帯でシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がラビーア町一帯の反体制武装集団拠点をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がブライジュ村一帯に侵入しようとした反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ナイラブ航空基地一帯、アレッポ市ザフラー協会地区一帯で、反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がラスタン市、サアン・アスワド村、ザアフラーナ村、ムシャイリファ村西部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月9日付)によると、ダルアー市マンシヤ地区、バジャービジャ地区、旧税関地区、アトマーン村、ヒルバト・ガザーラ町西部、ブスラー・シャーム市、ハイト村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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