シリア軍がアレッポ県、ハマー県、ラタキア県で反体制武装集団との戦闘を続ける(2015年12月17日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団とアレッポ市南部郊外で交戦した。

この戦闘で、イドリブ県のワーリーを務めるシャーム自由人イスラーム運動の幹部が死亡したという。

またロシア軍と思われる戦闘機がアアザーズ市各所を空爆し、住民7人が死亡した。

他方、SANA(12月17日付)によると、シリア軍がハーン・アサル村、アレッポ市ライラムーン地区、フィルドゥース地区、バニー・ザイド地区、マアスラーニーヤ地区、シャイフ・ルトフィー地区、ブスターン・バーシャー地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマンスーラ村、タッル・ワースィト村を砲撃するなか、ロシア軍と思われる戦闘機がカフルズィーター市を空爆した。

これに対して、ジハード主義武装集団は、ムハルダ市各所を砲撃した。

さらに、サルマーニーヤ村一帯では、シリア軍、国防隊とジハード主義武装集団が交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と県北部の山岳地帯各所で交戦した。

一方、SANA(12月17日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のサイイド山で、反体制武装集団の全拠点を破壊し、同地を完全制圧した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が奪還したマルジュ・スルターン村一帯で、シリア軍、国防隊が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、サウジアラビアでの反体制派合同会合に参加したシャーム自由人イスラーム運動およびイスラーム軍などからなる合同作戦司令室と交戦し、後者がマルジュ・スルターン村一帯の複数の拠点を奪還した。

またドゥーマー市ではシリア軍による狙撃で男性1人が死亡した。

一方、西グータ地方で活動するバヤーリク・シャーム旅団はビデオ声明を出し、フルカーン旅団に編入し活動を継続すると発表した。

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ダルアー県では、SANA(12月17日付)によると、シリア軍がダルアー市避難民キャンプ一帯、マンシヤ地区南部、ブスラー広場南東部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、

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ヒムス県では、SANA(12月17日付)によると、シリア軍がガースィビーヤ村、ティールマアッラ村、南マシュジャル村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月18日付)によると、ヒムス市アクラマ地区とファーラービー通りの2カ所で仕掛け爆弾が爆発した(死傷者でなかった)。
これに関して、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線に所属するアビー・ズバイル・ヒムスィー大隊はSNSを通じて犯行声明を出した。

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NNA(12月17日付)によると、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・フマイドで、レバノン軍がシリアの反体制武装集団を要撃し、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線のメンバー2人を殺害した。

AFP, December 17, 2015、AP, December 17, 2015、ARA News, December 17, 2015、Champress, December 17, 2015、al-Hayat, December 18, 2015、Iraqi News, December 17, 2015、Kull-na Shuraka’, December 17, 2015、December 18, 2015、al-Mada Press, December 17, 2015、Naharnet, December 17, 2015、NNA, December 17, 2015、Reuters, December 17, 2015、SANA, December 17, 2015、UPI, December 17, 2015などをもとに作成。

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