YPG主体のシリア民主軍がラッカ県アイン・イーサー市一帯でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2016年1月2日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(1月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・イーサー市郊外のムスタヒーヤ村を制圧した。

また、ARA News(1月2日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はアイン・イーサー市一帯での戦闘で捕捉したラッカ革命家旅団の戦闘員複数名を処刑した。

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アレッポ県では、ARA News(1月2日付)によると、トルコ国境に近いヒルバ村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)がシャーム戦線(スルターン・ムラード旅団など)と交戦し、同村を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団が西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区の中心都市アフリーン市を砲撃した。

他方、SANA(1月2日付)によると、シリア軍がタッル・ハッターバート村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、クッルナー・シュラカー(1月3日付)によると、シリア民主軍によるアアザーズ市郊外などへの攻撃を受け、同地の「民間人」が北部軍の名で新たな武装集団を結成した。

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クッルナー・シュラカー(1月2日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)におけるもっとも「著名な従軍記者」のアブー・ビラール・ヒムスィー氏がタドムル市に対する空爆で12月31日に死亡していた、と伝えた。

ヒムスィー氏は、2014年2月までヒムス市内に潜伏し、シリア軍の包囲下の同市で取材・宣伝活動を行っていたが、同年半ばにダーイシュがカリフ制の樹立を宣言すると、これに忠誠を誓い、ダーイシュ・メンバーとして活動していた。

Kull-na Shuraka', January 2, 2016

Kull-na Shuraka’, January 2, 2016

AFP, January 2, 2016、AP, January 2, 2016、ARA News, January 2, 2016、Champress, January 2, 2016、al-Hayat, January 3, 2016、Iraqi News, January 2, 2016、Kull-na Shuraka’, January 2, 2016、January 3, 2016、al-Mada Press, January 2, 2016、Naharnet, January 2, 2016、NNA, January 2, 2016、Reuters, January 2, 2016、SANA, January 2, 2016、UPI, January 2, 2016などをもとに作成。

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