ダーイシュによるラッカ県南西部での反転攻勢によりシリア軍は「規律を失い撤退」(2016年6月22日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、県南西部のイスリヤー村・ラッカ市街道で、シリア軍、砂漠の鷹旅団とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦、ダーイシュはハマー県との県境に位置する「三角地帯」で進軍を続け、ダーイシュの広報部門のアアマーク通信によると、イスリヤー村・ラサーファ村街道のSyriatel丘を制圧した。

この反転攻勢は、ダーイシュが約300人の戦闘員を増員して行われており、AFP(6月22日付け)は、シリア政府に近いメディア筋の話として、シリア軍の後退は「悲惨で…規律を失ったかたちでの撤退」だったと伝えた。

一方、SANA(6月22日付)によると、シリア軍がタブカ市・アンバージュ村街道、アンバージュ村・アブー・アラージュ村街道、ザキーヤ村南西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を実施した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市東部郊外の穀物サイロ一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, June 22, 2016、AP, June 22, 2016、ARA News, June 22, 2016、Champress, June 22, 2016、al-Hayat, June 23, 2016、Iraqi News, June 22, 2016、Kull-na Shuraka’, June 22, 2016、al-Mada Press, June 22, 2016、Naharnet, June 22, 2016、NNA, June 22, 2016、Reuters, June 22, 2016、SANA, June 22, 2016、UPI, June 22, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.