NATOのストルテンベルグ事務総長はトルコの自衛権に理解を示しつつも、「ユーフラテスの盾」作戦への参加の可能性を否定(2016年9月9日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はアンカラでNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長と会談した。

『ハヤート』(9月10日付)によると、ストルテンベルグ事務総長は、トルコ軍と反体制武装集団による「ユーフラテスの盾」作戦に関して、トルコの自衛権に理解を示しつつも、NATO軍がシリア北部での軍事作戦に参加する可能性は否定し、ダーイシュ(イスラーム国)に対するNATO軍の作戦は航空作戦、諜報活動に限定されると述べた。

また「シリア情勢は非常に複雑で困難だ…。テロとの戦いを強化するため、NATO諸国の軍隊を展開させるのではなく、地元の部隊を教練するべき」と付言した。

これに対してチャヴシュオール外務大臣は、NATOの航空支援があれば、ラッカ市およびモスル市からダーイシュを排除することは可能だとしたうえで、シリア北部に「飛行禁止空域」を設置し、アレッポ県ジャラーブルス市に帰還した難民を保護すべきだと主唱した。

AFP, September 9, 2016、AP, September 9, 2016、ARA News, September 9, 2016、Champress, September 9, 2016、al-Hayat, September 10, 2016、Iraqi News, September 9, 2016、Kull-na Shuraka’, September 9, 2016、al-Mada Press, September 9, 2016、Naharnet, September 9, 2016、NNA, September 9, 2016、Reuters, September 9, 2016、SANA, September 9, 2016、UPI, September 9, 2016などをもとに作成。

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