反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市東部をシリア軍が爆撃し、20人あまりが死亡(2016年11月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ないしはロシア軍に所属すると思われる戦闘機が、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部各所を空爆し、サラーフッディーン地区の学校や救急車輌が被弾、子供7人と「救援チーム」(ホワイト・ヘルメットと思われる)のスタッフ1人が死亡した。

空爆は、サラーフッディーン地区のほか、シャッアール地区、スッカリー地区、カラム・ベーク地区などに対して実施され、ヘリコプターが「樽爆弾」などを投下し、アレッポ市東部での民間人死者は19人にのぼったという(クッルナー・シュラカー(11月16日付)によると、空爆は60回以上におよび、28人が死亡)。

空爆とヘリコプターの飛来・旋回は昼夜に別なく続いているという。

また、クッルナー・シュラカー(11月16日付)によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ市西部郊外のバータブー村を空爆し、15人が死亡したという。

一方、シリア・アラブ・テレビ(11月16日付)は、シリア軍がアレッポ市東部の反体制武装集団の拠点を空爆したと伝えた。

AMC, November 16, 2016

AMC, November 16, 2016

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このほか、SANA(11月16日付)は、反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市カッラーサ地区、ブスターン・カスル地区、ジスル・ハッジ地区、マルジャ地区などで、反体制武装集団の退去を求める抗議デモが発生し、住民数百人が参加したと伝えた。

抗議デモは14日にも行われたという。

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ARA News(11月16日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市一帯で活動を続ける北部軍が声明を出し、ヌールッディーン・ザンキー運動に合流すると発表した。

AFP, November 16, 2016、AP, November 16, 2016、ARA News, November 16, 2016、Champress, November 16, 2016、al-Hayat, November 17, 2016、Iraqi News, November 16, 2016、Kull-na Shuraka’, November 16, 2016、al-Mada Press, November 16, 2016、Naharnet, November 16, 2016、NNA, November 16, 2016、Reuters, November 16, 2016、SANA, November 16, 2016、UPI, November 16, 2016などをもとに作成。

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