アル=カーイダ系組織とヒズブッラー・イラン革命防衛隊がイドリブ県フーア市・カファルヤー町の住民の避難とダマスカス郊外県ザバダーニー市などで籠城する反体制武装集団戦闘員の退去で合意(2017年3月28日)

クッルナー・シュラカー(3月28日付)などによると、カタール政府の仲介により、ファトフ軍の代表と、ヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊からなる代表が、イドリブ県カファルヤー町、フーア市の住民の避難と、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町、ブルーダーン村で籠城を続ける反体制武装集団戦闘員の退去、シリア治安当局が拘束中の逮捕者数百人の釈放を行うことで合意した。

ファトフ軍は、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団などからなる組織で、イドリブ県一帯を支配下に置き、シーア派住民が多いフーア市、カファルヤー町(いずれもシリア政府支配下)への包囲を続けている。

合意は、①4月4日までにフーア市、カファルヤー町の住民避難を完了する、②4月6日にマダーヤー町、ザバダーニー市、ブルーダーン村で籠城を続ける戦闘員が希望する場所に退去する、③シリア治安当局が拘束中の逮捕者1,500人(その多くが女性)を釈放する、④以上が完了したのちに、イドリブ県のイドリブ市、マアッラト・ミスリーン市、タフタナーズ市、ラーム・ハムダーン村、イドリブ県北部一帯、ダマスカス郊外県のバービッラー市、バイト・サフム市、ヤルダー市で9カ月間の停戦を発効する、ことを骨子とする。

Kull-na Shuraka’, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

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