シリア政府は反体制派支配地域への「通商路」を新設、通行税徴収をめざす(2017年5月2日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月2日付)によると、シリア政府が県東部の反体制武装集団支配地域とシリア政府支配地域を結ぶ「通商路」を新たに開設し、その境界地域に通行所を設置した。

反体制武装集団支配地域との間に「通商路」を設けるのは、「アラブの春」がシリアに波及した2011年以降、初の試みで、通行所を通過する商品に対して20%の「関税」を課すことが目的だという。

なお、「通商路」を統括しているのは、ヒルバト・ガザーラ町に展開するシリア軍部隊だという。

一方、SANA(5月2日付)によると、シリア軍がダルアー市タム街道地区、アッバースィーヤ地区、パン製造所一帯、旧税関地区、ビイル・シヤーフ地区南部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラターミナ町、カフルズィーター市、マアルカバ村を「樽爆弾」で空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(5月2日付)によると、シリア軍はラターミナ町を「樽爆弾」で空爆し、6人を空爆、10人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がハーン・シャイフーン市、タッル・アース村を空爆した。

AFP, May 2, 2017、AP, May 2, 2017、ARA News, May 2, 2017、Champress, May 2, 2017、al-Hayat, May 3, 2017、Kull-na Shuraka’, May 2, 2017、al-Mada Press, May 2, 2017、Naharnet, May 2, 2017、NNA, May 2, 2017、Reuters, May 2, 2017、SANA, May 2, 2017、UPI, May 2, 2017などをもとに作成。

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