ヒムス県新知事にアブドゥルアール氏が任命、仏紙は反体制デモにイスラーム主義者が参加していると報道(2011年4月21日)

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抗議行動

アレッポ県では、アフバール・シャルク(4月21日付)によると、アレッポ市バーブ・ハディード地区で約200人(クッルナー・シュラカー(4月21日付)によると300人)が集まり、「平和的に、平和的に」、「シリア国民は一つ」、「自由、自由」、「アッラー、シリア、自由のみ」といったシュプレヒコールを連呼し、バーニヤース市、ヒムス市、ダルアー市などでの弾圧に抗議した。

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ハサカ県では、アフバール・シャルク(4月21日付)によると、ハサカ市内の教育学部前で約150人が座り込みを行い、バーニヤース市、ヒムス市、ダルアー市などでの弾圧に抗議した。

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AFP(4月21日付)は、複数の専門家の話として、シリアで行われている反体制デモにイスラーム主義者が参加している、と報じた。

しかし彼らは、組織として参加しているのではなく、市民として参加しているという。

シリア政府の動き

Kull-na Shurakā’, April 21, 2011

Kull-na Shuraka’, April 21, 2011

『ハヤート』(4月22日付)は、アサド大統領がイドリブ県の代表者33人と会談し、3月半ば以降の国内での抗議デモなどに関する意見を交換したと報じた。

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アサド大統領は政令第159号を発し、ムハンマド・イヤード・ガザールの後任としてガッサーン・ムスタファー・アブドゥルアール退役少将をヒムス県知事に任命した。

アブドゥルアール県知事は、ラタキア県知事を務めた経験がある。

諸外国の動き

ダマスカスに拠点を構えるパレスチナ各派、諸政党・組織、職能諸組合が会合を開き、声明を発表、「シリアの愛国的、民族主義的役割を奪おうとする陰謀と対決する」シリア政府と国民への支持と連帯を宣言し、「シリアに対する陰謀が、パレスチナとレバノンのレジスタンスが果たす役割を標的とし、パレスチナの大義とアラブの権利を粛清しようとしている」とみなした。

また「この陰謀は、バッシャール・アサド大統領の指導のもと、我らがシリア国民の一丸となって行う抵抗によって破壊されるだろう」と明言した。

AFP, April 21, 2011、Akhbar al-Sharq, April 21, 2011、al-Hayat, April 22, 2011、Kull-na Shuraka’, April 21, 2011、Reuters, April 21, 2011、SANA, April 21, 2011などをもとに作成。

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