反体制派支配下の東グータ地方から住民数千人が人道回廊を通じてシリア政府支配地域に避難(2018年3月16日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月16日付)によると、シリア軍がハムーリーヤ市とワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに設置した人道回廊を通じて、反体制武装集団の支配下にあった東グータ地方に留まっていた住民数千人がシリア政府支配地域に退去した。

タス通信(3月16日付)によると、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターのヴラジミール・ゾロトヒン報道官(少将)は16日に東グータ地方の反体制武装集団支配地域から退去した住民の数は4,127人にのぼると発表した。

一方、シリア人権監視団によると、ハムーリーヤ市から退去した住民は400~500人だという。

ハムーリーヤ市の人道回廊を通ってシリア政府支配地域に退去し住民らはフーシュ・ナスリー村の安全地帯に入った。

またワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプの人道回廊を通った住民は、ドゥワイル村の仮設居住センターに収容された。

なお、シリア内務省は警察部隊を各所に派遣し、軍とともに住民の退去の安全を確保にあたった。

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、東グータ地方の70%を奪還したと発表した。

SANA, March 16, 2018

SANA, March 16, 2018

AFP, March 16, 2018、ANHA, March 16, 2018、AP, March 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 16, 2018、al-Hayat, March 17, 2018、Reuters, March 16, 2018、SANA, March 16, 2018、UPI, March 16, 2018などをもとに作成。

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