トルコのエルドアン大統領「シリア北部への軍事作戦の準備が完全に完了」(2019年1月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北部への軍事作戦の準備が完全に完了したとしたうえで、「作戦は住民とシリアの統合を守るためのもので、トルコはシリアの人道危機にもっとも大きな負担をしてきた。また真にテロとの戦いを行ってきた国だ」と述べた。

エルドアン大統領は「PKK(クルディスタン労働者党)がクルド人を代表することなどあり得ず、PKKと人民防衛隊(YPG)はコインの裏表だ…。シリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と戦っているなど、大嘘だ」と付言した。

また、「撤退の行程や時期というのは、これらの条件が満たされ、我々が目にしたいと考えている状況が整ってからの話だ」とのジョン・ボルトン米国家安全保障問題担当大統領補佐官の5日の発言に関しては「明らかな誤り」としたうえで、「ドナルド・トランプ米大統領との間で明白な合意があるにもかかわらず、政権内には異なった姿勢をとる者がいる」と非難した。
アナトリア通信(1月8日付)が伝えた。

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トルコのイブラヒム・カリン大統領府報道官は報道向け声明を出し、「我々の関心事は米軍撤退後に米軍基地で何が起こるか、そしてクルド人武装勢力に引き渡された武器の行方だ。基地は地元勢力に引き渡されねばならない」と述べた。

AFP, January 8, 2019、Anadolu Ajansı, January 8, 2019、ANHA, January 8, 2019、AP, January 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2019、al-Hayat, January 9, 2019、Reuters, January 8, 2019、SANA, January 8, 2019、UPI, January 8, 2019などをもとに作成。

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