ハッダーム元副大統領が滞在先のパリで死亡(2020年3月31日)

ロイター通信(3月31日付)などは、アブドゥルハリーム・ハッダーム元副大統領(88歳)が滞在先のパリで死亡したと伝えた。

ハッダーム元副大統領に近い消息筋によると、元副大統領は31日の現地時間午前5時に心臓発作で死亡したという。


ハッダーム元副大統領は、対レバノン政策などをめぐって政権およびバアス党内で孤立を深め、2005年2月のレバノンのラフィーク・ハリーリー元首相暗殺事件後にシリアを去り、反体制活動家に転身していた。

シリアの軍事裁判所ダマスカス第1法廷は2008年8月、ハリーリー元首相暗殺事件に関して国連の調査委員会に嘘の証言を行い、イスラエルと結託して政権転覆を企てたとして、ハッダーム元副大統領に無期懲役刑の有罪判決を下している。

AFP, March 31, 2020、ANHA, March 31, 2020、AP, March 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2020、Reuters, March 31, 2020、SANA, March 31, 2020、SOHR, March 31, 2020、UPI, March 31, 2020などをもとに作成。

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