イドリブ県での新型コロナウイルス感染拡大を受け、トルコ占領地の通行所が封鎖される(2020年7月16日)

シリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣保健省によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認された。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は12人(うち医療関係者6人)となった。

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これを受けて、国民解放戦線(シリア国民軍)を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に近いムハッラル・ネット(7月16日付)によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコの占領下にある「オリーブの枝」地域をつなぐダーラ・イッザ市・ガザーウィーヤ村間の通行所(アレッポ県)とアティマ村(イドリブ県)・ダイル・バッルート村(アレッポ県)間の通行所の管理局は、17日から追って通知があるまでの期間、通行所を閉鎖すると発表した。

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一方、反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で7月16日に新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、同地での感染者数は計12人となった。

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AFP, July 16, 2020、ACU, July 16, 2020、ANHA, July 16, 2020、AP, July 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2020、Reuters, July 16, 2020、SANA, July 16, 2020、SOHR, July 16, 2020、UPI, July 16, 2020などをもとに作成。

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