アナトリア通信はエジプトがシリアに部隊を派遣したと伝える、シリア人権監視団はこれを否定(2020年7月30日)

アナトリア通信(7月30日付)は、複数の信頼できる消息筋の話として、エジプト政府が最近になって、イラン・イスラーム革命防衛隊と連携して、アレッポ県とイドリブ県に部隊を派遣したと伝えた。

同消息筋によると、派遣されたエジプト軍部隊の兵力は約150人。

ハマー県のハマー市近郊のハマー航空基地に空路で移送されたのち、アレッポ県西部のハーン・アサル村一帯、やイドリブ県のサラーキブ市一帯に展開したという。

エジプトでは7月20日、リビアのハリーファ・ハフタル将軍の要請を受けて、アブドゥルファッターフ・スィースィー大統領が議会に提出したリビアへの部隊派遣にかかる法案が承認されていた。

これに対して、シリア人傭兵(国民軍戦闘員)をリビアに派遣するなどして、リビア国民軍と対立する国民合意内閣(GNA)を支援するトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は7月24日、エジプトの介入を「違法」と非難していた。

複数の専門家によると、今回のエジプト軍のシリア派遣は、リビアをめぐって対立を深めるトルコに圧力をかける狙いがあるという。

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エルドアン大統領は、アナトリア通信の報道を受けて、「我々はシリアとイラクでの闘争をリビアに拡大し、我々、さらには現地の友好国が勝利するための闘争を行う決意がある」と述べた。

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しかし、シリア人権監視団は、同じく複数の信頼できる消息筋の話として、アナトリア通信の報道は事実に反し、シリア政府支配地域にエジプト軍部隊は派遣されていないと発表した。

AFP, July 30, 2020、Anadolu Ajansı, July 30, 2020、ANHA, July 30, 2020、AP, July 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2020、Reuters, July 30, 2020、SANA, July 30, 2020、SOHR, July 30, 2020、UPI, July 30, 2020などをもとに作成。

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