シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会はダルアー県の元反体制武装集団メンバー制圧をめざすシリア政府を批判(2021年7月30日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は、ダルアー県ダルアー市などで発生しているシリア軍と元反体制武装集団メンバーの衝突に関して声明を出し、「革命運動のゆりかごであるシリア南部での深刻な混乱」に懸念を表明した。

声明でシリア民主評議会は、「住民の代表と(シリア政府側が)1か月以上におよぶ封鎖を解除することを合意したにもかかわらず、その権威を押し付けようとしている」と非難、「今回の事態悪化は、ダルアー県、クナイトラ件で、ロシアの後援と保証のもとに、事態収拾といわゆる「和解」が合意されてから3年を経て発生したものだが、体制が軍事的選択肢に固執したことでその失敗が明らかとなった…。いわゆる「和解」は危機を収束させるためのふさわしい選択肢ではない。政治的対話が真の問題解決と安定に向けた唯一の解決策だと見ている」と主張した。

AFP, July 30, 2021、ANHA, July 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2021、Reuters, July 30, 2021、SANA, July 30, 2021、SOHR, July 30, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.