ダルアー市で新たに約100人が武装解除し社会復帰する一方、シリア軍は拘束していた武装解除拒否者リーダーの家族の一部を解放(2021年9月7日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市アルバイーン地区に設置されている社会復帰センターで、ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバー約100人が武装解除と社会復帰にかかる手続きを行い、小銃、機関銃、RPG弾などの武器を引き渡し、政府との和解に応じた。

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また、シリア人権監視団によると、シリア軍が武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーリーダーの1人ムアイイド・ハルフーシュ氏(アブー・タアジャ)の妻と娘、いとこの3人を釈放した。

シリア軍は9月4日、武装解除を拒否するハルフーシュ氏に停戦合意に受諾させるために、同氏の妻と5人の子供らを拘束していた。

ハルフーシュ氏は、ダルアー市内のモスク(ハーッジ・ラシード・スバーフ・モスク)で、元反体制武装集団メンバーを代表してシリア政府側の治安委員会との交渉にあたってきた中央委員会や地元名士らと面談、家族が釈放されなければ9月7日に停戦合意を反故にするとして、対応を迫っていた。

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シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がマハッジャ町近郊に設置されている総合情報部の検問所を襲撃した。

HFL(9月7日付)によると、攻撃はRPG弾によるもので、兵士複数が死傷した。

これに対して、軍事情報局がイズラア市の検問所で住民3人を拘束した。

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、HFL, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

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