外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、米国の占領、シリア民主軍とテロ・グループの盗奪による被害総額が1,071億米ドルに達していると報告(2022年8月29日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、そのなかで、シリア領内に部隊を違法に駐留させる米国の振る舞いが、テロ・グループや「分離主義的」なシリア民主軍(クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)の民兵組織の人民防衛隊(YPG)を主体とする武装連合体)が行う略奪・密売とともに、シリアの石油、天然ガス、鉱物資源の採掘、生産、分配、投資を阻害し、2011年から今年半ばまでの直接、間接の被害総額が1,071億米ドルに達していると報告した。

このうち、シリア民主軍による石油、天然、鉱物資源の盗奪によってもたらされた被害額は242億ドル、同軍による違法な採掘と密売で生じた被害額は182億ドル、「テロ・グループ」による石油、天然ガス、鉱物資源の盗奪による被害額は32億ドル、有志連合が石油、天然ガス関連施設に対して行った爆撃の被害額は28億ドル、これらの盗奪、違法採掘、密売、破壊によって生じた間接的な被害額は829億ドルに達するという。
SANA(8月29日付)が伝えた。

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ハサカ県では、SANA(8月29日付)によると、シリア国内の油田から不正に採掘し、盗奪した石油を積んだタンクローリー123輌からなる米軍の車列が、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラク領内に移動した。

AFP, August 29, 2022、ANHA, August 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2022、Reuters, August 29, 2022、SANA, August 29, 2022、SOHR, August 29, 2022などをもとに作成。

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