第32回アラブ連盟首脳会議を準備するための経済社会評議会閣僚級会合が開催され、ハリール経済対外通商大臣はアラブ諸国にシリアへの投資を呼びかける(2023年5月15日)

5月19日に開催される第32回アラブ連盟首脳会議を準備するための経済社会評議会閣僚級会合が、前日の経済社会理事会高官会議に続いて、サウジアラビアのジェッダで開催され、シリアからは、ムハンマド・サーミル・ハリール経済対外通商大臣を代表とする使節団が参加した。

ハリール経済対外通商大臣は会議のなかで、中東地域や国際社会の変化によって生じた例外的な状況下、とりわけアラブ諸国を含む諸外国が経験している政治的、経済的な変化のなかで、食料安全保障の実現が基本的且つ緊急の問題となったと指摘、一部アラブ諸国がこの問題に関連して行った提案が、アラブ諸国民の希望に沿った重要なものだと評価した。

ハリール経済対外通商大臣はまた、2月6日のトルコ・シリア大地震に際して多くのアラブ諸国から支援が寄せられたことに謝意を示した。

さらに、戦争と一部諸外国からの経済制裁によって、破壊が生産部門やサービス部門に及び、米国による農産物や石油への盗奪が続けられることで、食料安全保障やエネルギー安全保障に大きな後退が生じたと指摘、シリアが生産・開発を強化し、国民の生活レベルを向上させ、経済、社会の両レベルで難民や国内避難民(IDPs)の帰還にふさわしい環境を作るべく取り組んできたことを明らかにした。

そのうえで、アラブ諸国に対してシリアへの投資を呼びかけるとともに、大アラブ自由貿易区の重要性と役割を強調、それが消費者ニーズを満たすだけでなく、原材料、中間財、設備などにかかる投資やプロジェクトのニーズを確保することにつながると述べ、共同協力関係を強化するには、関税、非関税障壁の撤廃にも取り組むべきだと主唱した。




シリアの使節団は、経済対外通商省のラーニヤー・アフマド次官、リヤード・アッバース・アラブ問題局長、アナス・バカーイー国際関係局長、外務在外居住者省のイフサーン・ルンマーン顧問によって構成されている。

SANA(5月15日付)が伝えた。

AFP, May 15, 2023、ANHA, May 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, May 15, 2023、Reuters, May 15, 2023、SANA, May 15, 2023、SOHR, May 15, 2023などをもとに作成。

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