イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市西部郊外、アイン・シーブ村、ジスル・シュグール市近郊のガッサーニーヤ村一帯を爆撃した。
一方、「決戦」作戦司令室は、マアッラト・ムーハス村の前線でシリア軍兵士1人を狙撃、殺害した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
これに対して、シリア軍はシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、カフル・ウワイド村を激しく砲撃し、シャーム解放機構に所属するアブー・バクル・スィッディーク旅団のメンバー1人が死亡した。
「決戦」作戦司令室はまた、シャーム解放機構の支配下にあるアーフィス村近郊で土塁を築こうとしていたシリア軍の重機2輌を攻撃、これを破壊するとともに、同地一帯のシリア軍の陣地を砲撃した。
これに対して、シリア軍はアーフィス村一帯を砲撃、同地に設置されているトルコ軍の基地も被弾し、トルコ軍兵士複数が負傷した。
トルコ軍はシリア軍の砲撃に応戦し、複数の陣地を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるクバイナ丘一帯を2度にわたって爆撃した。
一方、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるサッラーフ村一帯を砲撃、シリア軍の士官(少尉)1人を殺害した。
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イドリブ県とラタキア県に対する爆撃に関して、ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、ロシア空軍がシリア軍の陣地の砲撃に関与した過激派に対して爆撃を実施し、ラタキア県のクバイナ丘、イドリブ県のバーリーシャー村、アリーハー市の地下シェルターや航空管制施設を攻撃したと発表した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が主導する反体制派が保有する無人航空機(ドローン1機)がシリア政府の支配下にある県北部に飛来、シリア軍が対戦車ミサイルなどで迎撃した。
ドローンはヒムス県北部に飛来する前、ハマー県スカイラビーヤ市上空を通過したことが確認されていた。
AFP, October 28, 2023、ANHA, October 28, 2023、‘Inab Baladi, October 28, 2023、Reuters, October 28, 2023、RIA Novosti, October 28, 2023、SANA, October 28, 2023、SOHR, October 28, 2023などをもとに作成。
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