アレッポ県、イドリブ県で爆発が多数発生:イラン・イスラーム革命防衛隊は、イスラエルのスパイ拠点、ダーイシュ、テロ集積地、ジャイシュ・アドルの主要拠点を狙ってイラク、シリア、パキスタンをミサイル攻撃(2024年1月16日)

『ワタン』(1月16日付)は、アレッポ県アレッポ市内で4回の爆発音が聞こえたと伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は、地中海方面からシリア政府の支配下にあるアレッポ市および周辺農村地帯に向けて所属不明のミサイル4発が発射され、同地で複数回の爆発音が確認されたと発表した。

シリア人権監視団は、イスラエル空軍によるミサイル攻撃と見られるが詳細は不明としつつ、これまでのイスラエル軍によるシリアへの侵犯行為を振り返り、その関与を疑った。

一方、アラビア語版スプートニク(1月16日付)は、地中海上空からアレッポ市一帯にミサイル攻撃があり、シリア軍防空部隊がこれを迎撃したうえで、攻撃がアレッポ国際空港を狙ったものだとの一部情報を否定した。

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ホワイト・ヘルメットは15日付で声明を出し、15日午後11時40分と16日0時7分に激しい爆発音を4回確認、救援チームがカフルタハーリーム町に近いタルティーター村で負傷者が2人発生したとの救難要請を受けたと発表した。

声明では爆発が砲撃、あるいは爆撃によるとしつつ、攻撃を行った主体については不明だとしている。

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イラン・イスラーム革命防衛隊は4つの声明を相次いで発表した。

第1の声明(2024年声明第1号)において、イラン・イスラーム革命防衛隊は、イランの敵が最近行ったテロ犯罪への報復として、(15日)晩に、同隊の弾道ミサイル複数発によって、(中東)地域の複数ヵ所でイランに敵対する複数のテロ・グループのスパイ拠点・集積地数ヵ所を標的とし、これを破壊した、と発表した。

第2の声明(2024年声明第2号)では、イラン人民を標的としたケルマーンとラスクでの犯罪への報復として、同隊が、この二つのテロ作戦に関与したテロリストの司令官や主要メンバー、とりわけダーイシュ(イスラーム国)の集積地複数ヵ所をシリアの被占領地内で特定し、弾道ミサイル多数を発射し、これを破壊したと発表した。

ケルマーンでの犯罪とは、1月3日に殉教者墓地(2020年1月3日にイラクで米軍によって暗殺されたイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団前司令官のガーセム・ソレイマーニー氏の墓地が所在)付近で爆発事件が発生し、少なくとも103人が死亡、188人が負傷した事件を、ラスクでの犯罪とは2023年12月13日、イラン南東部スィースターン・バルチスターン州のラスクでのテロ攻撃で警官12人が死亡、7人が負傷した事件をさす。

第3の声明(2024年声明第3号)では、イラン・イスラーム革命防衛隊と抵抗枢軸の司令官らの戦死をもたらしたシオニスト政体の最近の邪悪な活動への報復として、(中東)地域内のシオニスト政体の拠点や活動を精密な諜報活動によって監視・把握、イラク・クルディスタン地域内のモサドの本部の一つを、弾道ミサイルで破壊したと発表した。

破壊された本部は、中東地域、とりわけイランでのスパイ活動を拡大し、テロ作戦を計画するための拠点だったという。

第4の声明(声明第4号)では、イラクのクルディスタン地域にあるモサドのスパイ本部とシリアのテロ集積地を24発の弾頭ミサイルで破壊したと発表した。

24発の内訳は以下の通り:

  • シリアのイドリブにあるダーイシュの本部に南部フージスターン州から新型のカイバル・シェカン地対地ミサイル4発を発射。
  • イラク・クルディスタン地域にあるモサドのスパイ本部、北西部から7発、西部から4発のミサイルを発射。
  • シリアの被占領地にあるテロ組織の拠点に9発のミサイルを発射。

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タスニーム通信(1月16日付)によると、イラン・イスラーム革命防衛隊ミサイル部隊司令官のアリー・ハーッジー・ザーデ准将は、この攻撃に関して、15日夜12時(16日0時)、イラン南部のフージスターン州南部から「イドリブのタクフィール主義組織」の拠点複数ヵ所に対して4発のハイバル弾道ミサイルを、イラン西部のケルマンシャー州から4発、西アザルバイジャン州から7発のミサイルをイラク・クルディスタン地域に向けて発射した。


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マヤーディーン・チャンネル(11月16日付)は複数筋の話として、イランのミサイル攻撃に関して、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、とりわけスンマーク山(ハーリム山)、ハーリム市一帯にあるトルキスタン・イスラーム党の指揮所を狙ったものだと伝えた。

同チャンネルによると、攻撃が行われた地域は、ダーイシュ(イスラーム国)ホラサン州の戦闘員の教練が行われていた場所で、同地で教練を受けた戦闘員が、イランでテロ攻撃を行うため、米国によってアフガニスタンやイラン国境地帯への移送されたという。

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クルディスタン自治政府の治安評議会によると、イラク領内に対する弾道ミサイル攻撃はアルビール市の米領事館近くを狙って行われ、同市内の高級住宅街に着弾、住民4人が死亡、6人が負傷した。

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RIAノーヴォスチ通信(1月16日付)がイラク治安当局者の話として伝えたところによると、イラク・クルディスタン自治政府があるアルビール県のアルビール市内の米国総領事館と、米主導の有志連合が使用するハリール軍事基地が併設されているアルビール国際空港の近くで複数回の爆発が発生した。

また、イラクのシャファク通信(1月16日付)がアルビール国際空港の関係者の話として伝えたところによると、これの攻撃により、空港の運航が一時的に停止した。

関係者によると、ミサイルはすべて撃破されたという。

これに関して、イラン外務省のナーセル・カナーニー報道官は、1月3日のケルマーン市でのテロ攻撃への報復として、イラン・イスラーム革命防衛隊が火曜日夜(未明)、アルビール市にある米国総領事館と国際空港付近を爆撃し、反イラン・テロ組織の拠点を破壊したと発表した。

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プレスTV(1月16日付)は、イラン・イスラーム革命防衛隊は、パキスタンのバロチスターン州にあるジャイシュ・アドルの主要拠点に対して弾道ミサイルと無人航空機(ドローン)で攻撃を開始したと伝えた。

ジャイシュ・アドルは、ラスクでのテロ攻撃への犯行声明を発表していた組織。

これに対して、パキスタンも18日、イランのスィースターン・バルーチェスターン州にある「テロリストの隠れ家」に対してミサイルやドローンで攻撃を行った。

AFP, January 16, 2024、ANHA, January 16, 2024、‘Inab Baladi, January 16, 2024、Press TV, January 16, 2024、Qanat al-Mayadin, January 16, 2024、Reuters, January 16, 2024、RIA Novosti, January 16, 2024、SANA, January 16, 2024、Shafaq News, Januarhy 16, 2024、SOHR, January 16, 2024、Sputnik Arabic, January 16, 2024、Tasnim, January 16, 2024、al-Watan, January 16, 2024などをもとに作成。

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