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クッルナー・シュラカー(6月18日付)は、反体制系人権支援団体「ラワーフィド」は、ダイル・ザウル市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と食糧品などの搬入に関する合意を結んだと報じた。
同合意は、ダーイシュが占拠しているスィヤーサ橋を経由して、ラファーフィドが反体制武装集団とシリア軍との戦闘が続いているダイル・ザウル市に食糧品などの搬入を行うことを定めたものだというが、その詳細は明らかでないという。
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ダイル・ザウル市で活動する反体制活動家のヤースィル・アッラーウィー氏はクッルナー・シュラカー(6月18日付)に対して、ダイル・ザウル県のムジャーヒディーン・シューラー評議会傘下の武装集団や部族民兵がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と停戦したとの一部情報を否定し「専制者と過激派に対するジハード」を続けていると述べた。
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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月18日付)によると、ジャラーブルス市郊外のシュユーム村を襲撃しようとしたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とラッカ革命家旅団などからなる「自由シリア軍」部隊が交戦し、ダーイシュ戦闘員多数が死亡した。
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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)シャリーア委員会は声明を出し、ハサカ県を侵攻すると宣言した。
同声明でシャリーア委員会は、「シリアのヌサイリー派体制(アサド政権)、偶像崇拝者の国防軍(国防隊)に代表されるそのシャッビーハ、シオクルディスタン的クルディスタン労働者党に代表されるユダヤ教徒の末裔、十字軍末裔とキリスト教徒背教者」から「バラカ県(ハサカ県)を解放し、その土地にイスラームの旗を掲げるための…侵攻を行う」と宣言し、カーミシュリー市を最初の目標とすると予告した。
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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はサウジアラビアのジェッダで開かれたイスラーム諸国会議機構(OIC)外相会議に出席し、「シリアからイラクに血の海が広がり、今後さらに深刻な問題が生じる…。イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が複数の国の国境、人間、尊厳を無視して国家建設を宣言することを我々は待っていていいのか? ヒズブッラーの傭兵がイラクに達し、宗派主義的憎悪を目の当たりにするのを待っていていいのか? シリアと同じような…新たな虐殺が別の国で起きることを待っていいのか」としたうえで、国際社会がシリアに介入しなかったことを批判した。
マダー・プレス(6月18日付)は、ニナワ県モスル市住民の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が6月13日に発出した「市民文書」を撤回し、アラブ国籍の戦闘員(非イラク人)の多くが最終的に撤退した、と報じた。
これにより、ダーイシュ戦闘員の数は減少し、車輌1、2台がパトロールを行っているだけだという。
ダーイシュは退去に際して、周辺農村出身者と思われる人々にモスル市の統治を委ねたが、農村で暮らしてきた彼らには統治能力はないと見方が主流。
「市民文書」は、モスル市を制圧したダーイシュが、指示に従わない住民らを斬首にすると定めたものだという。
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マダー・プレス(6月18日付)は、サラーフッディーン県バイジ製油所筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がバイジ製油所をロケット弾などで攻撃、これに対してイラク軍ヘリコプターが製油所上空を旋回し、応戦した。
これに関して、イラク軍総司令部のカースィム・アター報道官は記者会見で、イラク軍がバイジ製油所を襲撃したダーイシュを撃退し、40人を殺害したと発表した。
まだサラーフッディーン県治安筋によると、ティクリート市南部にあるシャアラーン・カリーム国民議会議員の邸宅をダーイシュが襲撃、破壊した。
このほか、ダーイシュはティクリート市東部のアラム地区を砲撃した。
一方、イラク内務省報道官は、サラーフッディーン県ティクリート市南部で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)司令官の一人アブー・タルハ・リービー氏を殺害、またバグダード県作戦司令室所属の部隊がダーイシュ戦闘員46人を殺害、21人を負傷させ、100人以上を逮捕したと発表した。
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マダー・プレス(6月18日付)は、キルクーク県キルクーク市南部のトゥーズ郡・アーミルリー地区間で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と警察・軍が交戦、ダーイシュが同地に位置する三つの村を制圧した、と報じた。
この戦闘で20人が死亡したという。
またキルクーク県の治安筋によると、キルクーク市南部のハムリーン山付近を車で移動中のトルコ人技師3人とドライバー1人が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致、連行された。
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マダー・プレス(6月18日付)は、ディヤラ県ティグリス作戦司令室の話として、ヤアクーバ市北部のハーリス郡で、郡・治安部隊合同部隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、チェチェ人司令官を含む4人を殺害したと報じた。
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マダー・プレス(6月18日付)は、アンバール県警察筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヒート郡の警察署3カ所を襲撃、制圧したと報じた。
またアンバール県作戦司令室によると、治安部隊がカラマ地区にあるルウード橋近くの軍拠点でダーイシュと交戦、撃退したという。
AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。
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