シャーム解放機構を離反し、トルコに逃亡したジハード・イーサー・シャイフ(アブー・アフマド・ズクール)は有志連合の内通者が自分ではなく、事件の調査を行っているアブー・ウバイダ・ムナッズィマート本人だと主張(2024年3月12日)

シャーム解放機構を離反し、トルコに逃亡したジハード・イーサー・シャイフ氏(アブー・アフマド・ズクール)はX(ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/zakorahmed0/)でポストを連投し、米主導の有志連合に内通していたのが、自分ではなく、3年前から内通問題の調査の責任者を務めているアブー・ウバイダ・ムナッズィマート本人だと主張した。

シャイフ氏はポストのなかで、アブー・ウバイダ氏が1年半ほど前にトルコ占領下の「平和の泉」地域(ハサカ県ラアス・アイン市およびラッカ県タッル・アブヤド市一帯)で信頼できる人物とつなぐよう求めらるようになり、その直後から有志連合に座標や画像を提供、有志連合が「平和の泉」地域で新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーン機構やアル=カーイダとつながりがある人物を標的とするようになったとして、同氏の内通を断じた。

また、シャーム解放機構には「レベル的に機微な関係」にあり、革命とムジャーヒディーンが好きな在外シリア人がいて、この人物から、有志連合が誰の調査を要求しているのか、内通者が誰かを知り得る人物についての情報を得ていたと付言した。

そのうえで、内通問題での一連の逮捕については、シャーム解放機構内の一部メンバーらに対するアブー・ウバイダ氏の心理的危機を受けたもので、総合治安機構の指揮によるものではないと主張した。

AFP, March 12, 2024、ANHA, March 12, 2024、‘Inab Baladi, March 12, 2024、Reuters, March 12, 2024、SANA, March 12, 2024、SOHR, March 12, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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