イラク・シャーム・イスラーム国とヌスラ戦線が反体制武装集団との戦闘の末にアアザーズ市を制圧するなか、民主統一党のムスリム共同党首はシリア革命反体制勢力国民連立への合意をめぐるシリア・クルド国民評議会のスタンドプレイを非難(2013年9月18日)

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反体制勢力の動き

民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は『ハヤート』(9月19日付)のインタビューに応じて、シリア革命反体制勢力国民連立へのシリア・クルド国民評議会の合意などへの見方について語った。

インタビューでムスリム共同党首は、クルド最高会議を構成するシリア・クルド国民評議会と民主統一党が主導する西クルディスタン人民議会が「シリア革命反体制勢力国民連立との交渉は、クルド最高委員会の名で行うことで合意した。しかし、彼ら(シリア・クルド国民評議会)は、単独行動を行い、クルド最高委員会を崩壊させた。それゆえ我々は(シリア・クルド国民評議会のシリア革命反体制勢力国民連立の合流を定めた)合意に反対している。この合意はクルド人の立場を代表していない。なぜならクルド最高委員会を経由していないからだ」と批判した。

また、シリア革命反体制勢力国民連立に関して「あなた方は統一の意見をもって集まっている訳でもなければ、クルド人を攻撃するシャームの民のヌスラ戦線に対する共通の姿勢も持っていない、そう私は彼らに言ってやった…。彼らが国内のイスラーム主義戦闘員を制御していないことが明らかになったとき、いったいどういう根拠に基づいて我々は彼らと合意をするのか?」と非難した。

そのうえで連立総合委員会(114人)でのシリア・クルド国民評議会合流の是非を問う採決で、出席者80人中52人しか支持票を投じなかった点に着目し、合流は「連立内でも違法」と主張した。

しかし、シリア革命反体制勢力国民連立がアフマド・トゥウマ氏の首班への選出を通じて発足をめざしている移行期政府については、「協力の用意がある」と述べた。

一方、ジュネーブ2会議に関して、「クルド人の権利の承認は必要不可欠だ」としたうえで、参加の意思を強く示した。

さらに、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国との戦闘については、トルコからの支援があると批判した。

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自由シリア軍合同司令部(ファフド・ミスリー)は、革命運動諸勢力と共同声明を出し、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に関する査察・調査の対象を、レバノン領にも拡大するよう求めるとともに、シリアの化学兵器がヒズブッラーの武器庫に移設された証拠を持っていると主張した。

同声明によると、シリアの化学兵器は3ヶ月前に、ベカーア県ヘルメル郡と北部県アッカール郡の無人地帯にあるヒズブッラーの武器庫に移設されたのだという。

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ダマスカス郊外県マアルーラー市から敗走したカラムーン解放戦線が、サイイダ・ザイナブ町とジャルマーナー市の国防隊に所属する「シャッビーハ」を捉え、彼らから「軍から報酬をもらった別のシャッビーハが反体制武装集団を装ってマアルーラー市に送り込まれていた」との証言を得たとし、その映像をユーチューブで公開した。

クッルナー・シュラカー(9月18日付)が報じた。

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シリア・トルクメン民主運動を名乗る組織が声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立へのシリア・クルド国民評議会の合流に関する合意を「シリアの領土、国民の統合に抵触する」と非難し、賛否の態度を保留すると発表した。

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シリア民主フォーラムの政治局は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立が「シリア革命反体制勢力国民連立が交わす合意、締結文書などの一切は、体制転換後に選出される国会での承認をもって正式に発効する」との決定を下したことに関して、「シリアの主権を代表していると主張する」暴挙と非難し、「決して受け入れられない」と拒否の姿勢を示した。

また声明は、シリア民主フォーラムが連立に加盟していないと改めて主張、創設者で連立に参加したミシェル・キールー氏らと一線を画していることを明らかにした。

シリア政府の動き

米国のフォックス・ニュースは、アサド大統領との独占インタビューを行い、放映した(http://video.foxnews.com/v/2680700063001/)。

SANA, September 18, 2013

インタビューは9月17日にダマスカスでデニス・クシニッチ前下院議員と記者のグレッグ・パルコット氏が行った。

インタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

(化学兵器を保有しているのかとの問いに対して)「もちろんだ。先週我々が(化学兵器禁止)条約に加わったが、これは我々が(化学兵器を)持っているということを意味する。そして我々はそう言ったのだ。だからもう秘密ではない…。我々はそれを廃棄するために国際的な合意(米露合意)に参加したのだ」。

(化学兵器廃棄の合意の履行に関して)「オバマ大統領は私を信用すべきだと思わない。まず、シリア国民が私を信用すべきであって、オバマ大統領ではない。次に、合意や国際関係について話す場合、そこには(履行のための)しくみがあって、この仕組みは客観的な基準に準拠すべきだ…。信用するかしないか…は、個人的な関係ではない」。

(化学兵器を早急に廃棄できるかとの問いに対して)「廃棄は技術的にとても難しい作業だと思う。多額の資金が必要で、シリアの備蓄を廃棄するには10億(ドル)がかかると見積もる人もいる。我々は専門家ではないが、これは最近の評価だ。だから、専門家に「早急に」という言葉がどういう意味なのかをあなた方は尋ねなければならない…。おそらく1年前後はかかるのだろう…。もし米国政府がこうした資金を供与し、有毒物質を米国に責任をもって持ち去るのであれば、やってもらいたい。もちろん、こうしたことは国連の特定の組織との協力のなかで行われるものだが…。我々は何の条件も示さない。どこにでも持ち去っていって欲しい」。

「我々がこの合意(化学兵器廃棄に関する)合意に同意したとき、我々はこの合意に完全に協力したいと思ったのだ。一部分だけでない。これは非常に明確なことだと思う」。

「米国の脅しがあって我々が合意したという誤解がある。事実、G20サミット前、ロシアのイニシアチブが提案される前、米国の脅しは、化学兵器の引き渡しに関するものではなかった。それは、こうした兵器を二度と使わせないためにシリアを攻撃するというものだった…。我々はいかなる脅しにも決して屈しなかった。事実我々は、ロシアのイニシアチブ、我々のニーズと確信に応えたのだ。だから(化学兵器廃棄に関して)国連憲章第7章に依拠するかどうかは、大国どうしのポリティクスに関わる問題だ」。

(化学兵器廃棄の合意履行に関して)「我々がしなければならない唯一のことは、情報を提供すること、我々の施設に彼ら(化学兵器禁止機関や国連調査団)がアクセスできるようにすることで、そのことに問題はない。明日にでもできる…。問題はどのくらい彼らがすべての化学兵器を廃棄できるかだ。なぜならそれはきわめて複雑だからだ。意思の問題ではなく、技術に関わる問題だ」。

(化学兵器使用に関する国連調査団の報告書について)「彼らはサンプルを入手したし、客観的だとされる。我々は公式の報告書を出してはいないが、問題は私がサリン・ガスの使用に同意したかどうかということだ…。私は(国連の報告書に)まだ同意はしない。証拠を得るまで待たねばならない…。彼らはミッションをまだ完了していない。彼らは戻ってくる。我々は彼らと議論して、詳細を示すことになろう…。我々は(国連の報告書を)見なければならない。そして同意するかしないかを言う前に議論しなければならない」。

(化学兵器の使用が戦争犯罪なのは)「自明で、軽蔑に値する。そして犯罪だ…。しかしビデオや写真が信頼できるかを誰も検証していない…。唯一検証されたものと言えば、国連調査団が持ち帰ったサンプルだけだ…。しかし検証されていないビデオに基づいて報告書を作ることはあってはならない」。

(シリア軍がサリン・ガスを装填したロケット弾で攻撃を行ったことと国連報告書が示唆しているとの意見に関して)「報告書はこうしたこと…について言及していなかった…。何よりもまず、サリン・ガスは「キッチン・ガス」と呼ばれている。誰でも家で作れるからだ…。反乱分子であればだれでもサリンは作れる。また、我々は彼らがみな複数の国の政府の支援を受けており、こうした化学兵器を持っている国の政府であれば彼らに化学兵器を手渡せる」。

「自分の軍のそばでサリンを使うことはできない。これが第1だ。第2に、敗走しているのではなく、進軍しているなかで、大量破壊兵器は使わない。状況は軍にとって有利だった。第3に…化学兵器は特殊部隊のみが使用し…、歩兵部隊などの伝統的な部隊は使用しない。だからあなたの指摘(シリア軍が化学兵器を使用したとの指摘)は現実的でなく、本当ではない」。

「我々はテロ集団がサリンを持っているという証拠を持っており、ロシアにそれを渡した…。なぜこの点を無視するのか?」

「世俗国家とは宗教、宗派、民族に関係なく市民に対処することを意味する。なぜなら、シリアは坩堝だからだ。我々は数十の異なる文化・価値観からなっている。もしこうした世俗的社会を背景とする世俗国家がなくなってしまえば…、シリアは解体するだろう」。

「我々が直面しているのは内戦ではなく、戦争だ。しかも新しい種類の戦争だ…。(シリアで活動するジハード主義者に関して)誰も正確な数は分からない…。しかし数万人のジハード主義者がいることを知っている…。正確なデータはないが、80~90%の反乱分子とテロリストがアル=カーイダとその分派だ…。もちろん別のグループもいるが、その数は小さく、マイノリティになりつつある。当初、ジハード主義者がマイノリティだったが、2012年末までに…彼らはマジョリティになった」。

「我々は数万人のシリア人を失った。主にテロリストの攻撃、暗殺、自爆テロによってだ…。(政府軍の兵員の犠牲者は)15,000人以上はいる…。大多数の無実の人々は政府ではなく、テロリストに殺された。賢明な政府で自国民を殺す政府など世界のどこにもない」。

「いかなる外交努力であってもまず、テロリストの流れ、テロリストへの兵站支援、武器・資金供与を停止させることから始められるべきだ。そのうえで…、シリア人はテーブルにつき、シリアの将来、政治システム、憲法、そしてすべてを議論することができる…。このことはテロリストと交渉することを意味しない」。

(オバマ大統領に伝えたいことはとの問いに対して)「あなたの国民に耳を傾け、国民の常識に従いなさい。それだけです」。

「(紛争)当初から、テロリストや外国人がシリアに来る前から(国民の要求を受け入れてきた)。2011年当初から、紛争が始まった6日後に、我々は変わらねばならないと言った。そしてその2、3ヶ月後には憲法改正のプロセスを始めた…。最初から、もし要求があるのなら、すべてを変える用意があると言ってきた。国民が反対したら大統領に何ができ、そしてどのように成功を収められようか…?大統領であるためだけに大統領になりたいというのか?それは非現実的だし、不可能だ」。

「テロリストが侵入した場合、市民は、テロリストに人間の盾として利用されない限りはその場を立ち去る…。だから多くの避難民が発生している。また多くの場合、シリア軍は民間人が(避難して)生活していない地域を攻撃する」。

「もしシリア国民が大統領になって欲しいというのなら、とどまらなければならない。もし彼らが望まなければ、ただちに辞めねばならない…。しかし米国政府、そしてその同盟国である西欧諸国、そしてアラブ世界の操り人形だけが、大統領は去るべきだ、シリア国民はそうすべきだと繰り返している…。この陣営だけが主権国家の問題に干渉している」。

「我々はいつも世界中の国、なかでも米国とよい関係を持ちたいと思っている。なぜなら世界でもっとも偉大な国だからだ…。しかしこのことは、米国が向かって欲しいと思う方向に我々が向かうことを意味しない。我々には我々の国益があり、文明があり、意思がある。彼らはそれを受け入れ、尊重すべきなのだ」。

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アサド大統領は、ロシアのセルゲイ・リバコフ外務副大臣を代表とするロシアの使節団とダマスカスで会談した。

SANA, September 18, 2013

会談で、アサド大統領は、西側諸国および一部地域諸国が支援するタクフィール主義テロの攻撃に対抗するシリアに対するロシア側の支持の姿勢を高く評価し、謝意を示した。

一方、リバコフ外務副大臣は、会談後に記者団に対して、化学兵器に関する情報の提出が「期日に沿って行われるという保障を我々は得た」と述べた。

また8月21日のダマスカス郊外県での化学兵器攻撃が反体制勢力によるものであることを示すとして、シリア政府がロシア側に提示した証拠に関して、「いかなる政治的目的もない…極めて明確で重要な証拠だ」と述べた。

そのうえで、これらの証拠に充分関心が払われていないことを遺憾だとしたうえで、化学兵器使用に関する国連調査団が早急にシリアに戻り、調査を完了することを望むと述べた。

SANA(9月18日付)が報じた。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣はAFP(9月18日付)に、シリアの化学兵器廃棄に関する安保理決議に関して「国連憲章第7章に基づく決議になるというのは、西側諸国の大嘘だと思う。第7章には決して依拠しないと思う。まったく正当性がない。米露合意はこの点に何ら言及していなからだ」と述べた。

国内の暴力

アレッポ県では、『ハヤート』(9月19日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国とシャームの民のヌスラ戦線が反体制武装集団との戦闘の末に、アアザーズ市を制圧した。

リハーブ・ニュース(9月18日付)によると、イスラーム国とヌスラ戦線は、イスラーム国のアブー・アナス・バグダーディーを名乗る指導者の一人を北の嵐旅団が殺害したと主張し、同市を襲撃、制圧した。

衝突を未然に防ぐため、タウヒード旅団が両者の和解を仲介したが、不調に終わっていたという。

イスラーム国とヌスラ戦線はまた、戦闘で北の嵐旅団の戦闘員5人を殺害、100人を捕捉したという。

一方、SANA(9月18日付)によると、ハーン・アサル村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、ウワイジャ地区、アレッポ市ジャンドゥール地区、ライラムーン地区、ジュダイダ地区、旧市街で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA革命通信(9月18日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国が県内にある使徒末裔旅団の本部複数カ所を包囲し、重火器で攻撃した。

一方、SANA(9月18日付)によると、ダイル・ザウル市ウルフィー地区で、軍が反体制武装集団の武器庫を攻撃破壊、またマリーイーヤ村、ズィヤーリー村、ムーハサン市郊外の街道で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

また、同市では、イラク・シャーム・イスラーム国が、カスィール・ヒンダーウィー大隊、アッバース大隊を名乗る反体制武装集団と交戦し、多数の死者が出たという。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(9月18日付)によると、ラアス・アイン市近郊のアルーク村、ジャフファ村、ハミード村、ラウディー村に侵入したシャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国と、民主統一党人民防衛隊が交戦し、4つの村を奪還、制圧した。また、タッル・ハルフ村などでも、両者が交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区を軍が空爆した。

一方、SANA(9月18日付)によると、バルザ区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点を破壊、武器弾薬を押収した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムウダミーヤト・シャーム市、ダーライヤー市で軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃を行った。

またバイト・サフム市入り口とシャブアー町郊外の農場で、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員が反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月18日付)によると、ドゥーマー市、シャブアー町周辺、バハーリーヤ市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団が、ザーウィヤ山のカフルズィーター市で「11人が軍によって戦場処刑され、焼き殺された」と発表した。

またサルジャ村への軍の空爆で、女性1人が死亡した。

一方、SANA(9月18日付)によると、サルミーン市、ビンニシュ市、カフルラーター市、カフルルーマー村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッルシャムシャ市、サルジャ村、アブー・ズフール航空基地周辺、カルン・ガザール村、シュハイハ村、フータ村、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月18日付)によると、カフルヌブーダ町で、軍がシャームの民のヌスラ戦線拠点に特殊作戦を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月18日付)によると、アトマーン村、フラーク市、シャイフ・マスキーン市、ヒルバト・ガザーラ町、ダーイル町、タファス市、ハーッラ市、インヒル市、シャイフ・サアド村、タスィール町、ナワー市、イズラア市、ムハッジャ村、ムザイリブ市、ヤードゥーダ村、タッル・シハーブ町、ナスィーブ村、バッカール村、ダルアー市で、軍が反体制武装集団と交戦し、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・武器を破壊した。

またシャイフ・マスキーン市で反体制武装集団が仕掛けようとしていた爆弾が誤爆し、戦闘員3人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(9月18日付)によると、レバノン領内からタッルカラフ市郊外に潜入しようとした反体制武装集団を国境警備隊が撃退した。

またキースィーン市、カフルナーム村、ヒムス市クスール地区で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・武器を破壊した。

諸外国の動き

インテルファクス通信(9月18日付)によると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、シリアでの化学兵器使用に関する国連調査団の報告書について、政治的に偏りがあると批判し、ダマスカス郊外県での化学兵器攻撃がシリアの反体制勢力の犯行であることを示すシリア政府提供の情報を近く国連安保理に示すと述べた、と報じた。

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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、化学兵器使用に関する国連調査団の報告書に関して「国連が任命した調査団の客観性について誰も疑問を抱くことなどできない…。ロシアは安保理決議採択を遅らせるために、報告書について曖昧な点を強調しようとしている」と述べ、ラブロフ外務大臣の姿勢を非難した。

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米国のサマンサ・パワー国連大使は、シリアの化学兵器廃棄に関して、国連総会で「化学兵器が使われたというだけでは不十分だ…。我々はそれを使用した者を非難しなければならない」と述べ、シリア政府に廃棄に関する合意を遵守させるための強力な国連安保理決議が必要だと訴えた。

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国連のマーティン・ニルスキー報道官は、化学兵器使用に関する国連調査団の報告書に関して「報告書の結論には議論の余地がない」と述べ、報告書の内容に懐疑的なロシアの姿勢を暗に非難した。

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アナス・フォー・ラスムセンNATO事務局長は、英国のデヴィッド・キャメロン首相と会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後の会見で、ラスムセン事務局長は、シリアの化学兵器の廃棄について「シリア政府が国際社会の求めに完全に応じることを期待している。そうしない場合、我々には国際社会の対応が必要になる」としたうえで、「軍事的選択肢を残すことは、外交的・政治的努力に勢いを与えることになるだろう」と述べ、強力な安保理決議の採択が必要だとの見解を示した。

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イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣は、国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長と会談し、シリア情勢への対応などについて協議した。

会談で、アブドゥッラフヤーン外務副大臣は「一部の国が武装集団やアル=カーイダに公然と武器供与を増強している」と非難、「シリア政府が保有する武器の行方を決定するのと同じように、シリアのテロ集団が保有する化学兵器を実質的・真剣に廃棄するための計画を作る必要がある」と主張した。

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中国外交部報道官は、シリア情勢に関して、「国連の枠組みのなかでの化学兵器問題の解決」を支持するとしたうえで、「政治的解決を奨励する」べきだと強調した。

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ローマ法王フランシスコはシリア情勢に関して「私の心は親愛なるシリア国民とともにある。彼らの人道的苦しみは対話を通じてのみ解決し得る」と述べた。

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『ハヤート』(9月19日付)は、トルコの地元高官の話として、民主統一党が実効支配するシリア領内の対トルコ国境地域に対して、赤新月社などトルコ経由での人道支援を始めていると報じた。

この動きは、トルコの労働社会問題省も支援しており、ハサカ県アイン・アラブ地方などに人道支援物資が届けられたのだという。

AFP, September 18, 2013、al-Hayat, September 19, 2013、Kull-na Shuraka’, September 18, 2013, September 19,
2013、Kurdonline, September 18, 2013、Naharnet, September 18, 2013、Reuters,
September 18, 2013、Rihab News, September 18, 2013、SANA, September 18, 2013、UPI,
September 18, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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