シリア人権監視団:共和国護衛隊の士官がシリア民主軍への攻撃を続ける地元武装集団を指導するアカイダート部族の族長ハフル氏と政府支配下のダイル・ザウル県アシャーラ市で会談(2024年5月2日)

シリア人権監視団は、複数筋から得た情報だとして、共和国護衛隊の部族問題局の士官だというA.M.大尉が、4月末にダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸地域での人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍への攻撃を続ける地元武装集団(部族民兵)を指導するアカイダート部族の族長であるイブラーヒーム・ハフル氏と政府支配下のアシャーラ市で会談していたと発表した。

同筋によると、ユーフラテス川東岸でのシリア民主軍の陣地などへの攻撃は、フィラース・ジャッハーム氏が率いる部族軍が、国防隊のメンバー(地元武装集団)多数を加入させ、ダイル・ザウル民政評議会支配地各所に展開させ、これを全面支援することで激化した。

同筋によると、国防隊のメンバー(地元武装集団)は、レバノンのヒズブッラーや「イランの民兵」の指示を受けて、ユーフラテス川東岸での治安を不安定化させようとしているという。

なお、ハフル氏は4月15日にも、親政権の部族民兵のバーキル旅団を率いるナウワーフ・ラーギブ・バシール氏、ブーサラーヤー部族の名士の1人アブドゥッラー・シャッラール・アブドゥッラー氏と、政府支配下のハリータ村にあるアブドゥッラー氏の家で会談していた。

この会談において、ハフル氏は、ユーフラテス川河畔の密輸用の通行所を掌握するため、アブドゥッラー氏に対して、部族の男性らを、ライス・バシール氏が率いる部族軍に参加させ、武力を強化するとともに、ユーフラテス川東岸に多数のセルを派遣するよう要請した。

だが、この要請は、ブーサラーヤー部族の族長であるムハンナー・ファイヤード氏によって拒否されたという。

AFP, May 2, 2024、ANHA, May 2, 2024、‘Inab Baladi, May 2, 2024、Reuters, May 2, 2024、SANA, May 2, 2024、SOHR, May 2, 2024などをもとに作成。

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