イスラエル軍がレバノン南部におけるヒズブッラーの最高位の司令官を暗殺したことを受けて、ヒズブッラーがイスラエル北部を170発以上の砲弾で報復攻撃(2024年6月12日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、6月12日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午前9時30分、占領下シャブアー農場のルワイサト・カルン陣地をロケット弾複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午前9時30分、占領下カフルシューバー丘陵地帯のラムサー陣地をロケット弾複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午前10時30分、カフルシューバー丘陵地帯のサンマーカ陣地をロケット弾複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午後12時15分、カフルシューバー丘陵地帯のルワイサート・イルム陣地を攻撃し、直接の損害を与える。

(時刻明示せず)レバノン領空を侵犯したイスラエル軍戦闘機1機に地対空ミサイル1発を発射し、これを退却させる。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対するイスラエル軍の暗殺攻撃で民間人に負傷者が出たことへの報復として、ハブシート山(第810ヘルモン旅団所属の連隊司令部)に配置されている将兵を自爆型無人航空機複数機で攻撃し、標的に正確な損害を与える。

西部地区

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、サアサア村にある軍需工業を誘導ミサイル複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、エイン・ゼイティム入植地にある北部軍団司令部をカチューシャ砲数十発で攻撃。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、アミアド(キブツ)にあるガリラヤ師団の基地、貯蔵施設をカチューシャ砲数十発で攻撃。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、メロン基地の航空管制・航空作戦管理部隊司令部をカチューシャ砲と迫撃砲数十発で攻撃。

午前10時35分、ラーミヤー陣地を砲撃。

午前10時35分、ラーヒブ陣地を砲撃。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、ザルイット入植地を砲撃。

午後2時15分、マルキヤ入植地のイスラエル軍部隊を砲撃し、直接の損害を与える。

午後5時00分、ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、ヒルバト・マーイル基地の砲台複数ヵ所とその一帯に展開するイスラエル軍部隊をカチューシャ砲複数発で攻撃。

午後5時5分、ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、ハドブ・ヤーリーン陣地をブルカーン重ロケット砲複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午後5時30分、ハニタ(キブツ)を砲撃し、直接の損害を与える。

午後5時35分、ジャル・アラーム陣地を砲撃し、直接の損害を与える。

午後5時40分、ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、リーシャー池陣地をブルカーン重ロケット砲複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

**

レバノン・イスラーム抵抗はまた、ターリブ・サーミー・アブドゥッラー司令官(ハーッジ・アブー・ターリブ)を含む戦闘員5人が死亡したと発表した。

**

イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前9時43分、約90発の砲弾が先ほどレバノンから飛来するのが確認され、一部は迎撃、それ以外イスラエル北部の複数ヵ所に落下した。これにより、一部地域で火災が発生。

午前10時38分、約70発の砲弾が先ほどレバノンから飛来するのが確認され、一部は迎撃、それ以外の多くは空地に落下。また、航空機1機が、午前10時にイスラエル北部に向けて砲弾を発射したヤールーン村地域の発射装置1つを先ほど攻撃。

午後12時18分、ザルイット入植地地域に先ほど、約10発の砲弾がレバノンから飛来するのが確認され、一部を迎撃。これに対して砲兵部隊が発砲元を攻撃。ジェット戦闘機複数機が先ほど、ハニーン村地域からイスラエル北部に向けて砲弾を発射した発射装置を攻撃。また同時に、イスラエル北部に向けて砲弾を発射したヤーティル村地域のテロ・インフラ4ヵ所も攻撃。

午後1時35分、昨夜のジュワイヤー村地域に対する攻撃で、レバノン南東部からの攻撃を指揮するために使用されていたヒズブッラーの指揮統制センターを攻撃し、これを指揮していたレバノン南部におけるもっとも高位の指揮官でナスル部隊司令官のサーミー・ターリブ・アブドゥッラーを殺害。攻撃では、アブドゥッラーに加えてヒズブッラーのテロリスト3人も殺害。

午後3時25分、イスラエル北部で午前11時52分、午後12時00分、午後12時19分に不審な航空標的に対して迎撃ミサイルを発射。午後12時55と午後2時9分にメロン山地域とマルキヤ入植地地域にレバノンからの飛翔体が飛来するのが確認された。ジェット戦闘機複数機が先ほど、イスラエル北部への砲撃を行ったタイバ村、マルカバ村地域の発射装置を攻撃。また、砲兵部隊がイスラエル北部に砲弾を発射した発射元であるラーシャイヤー・ファーフール村地域を攻撃。

午後5時21分、ジェット戦闘機複数機が歳ほど、ヤーティル村、マルカバ村地域軍事施設やタッルーサ村地域のテロ・インフラなど、ヒズブッラーのテロ標的を攻撃。

午後7時49分、多連装ミサイルとジェット戦闘機複数機が先ほど、レバノンからヘルモン山地域に飛来した2つの不審な航空標的を迎撃、一部地域に破片が落下し、火災が発生。また、迎撃ミサイル1発がサファド市地域上空で爆発し、破片の落下によって火災が発生。

午後9時26分、イスラエル北部で午後8時47分、不審な航空標的1つが確認。

AFP, June 12, 2024、ANHA, June 12, 2024、‘Inab Baladi, June 12, 2024、Qanat al-Manar, June 12, 2024、Reuters, June 12, 2024、SANA, June 12, 2024、SOHR, June 12, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts