アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍が、シリア政府の支配地とトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域を隔てるアブー・ザンディーン村の通行所の再開を準備し、ロシア軍が同通行所一帯に展開する部隊を増強した。
アブー・ザンディーン村の再開(準備)は、トルコ占領地からシリア政府支配地域に電力を供給することへの見返りとして、バーブ市に水道水を供給することを定めたロシア側とトルコ側の合意に基づくもの。
合意の履行に向けて、11日には、ロシア軍とトルコ軍の護衛を受けた国連の使節団がアブー・ザンディーン村の通行所を通過し、シリア政府支配地からトルコの占領地に入るとの情報が流れ、ロシア軍の進入を嫌う活動家らが、バーブ市など各所で抗議デモを行っていた。
ロシア軍はまた、シリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市近郊の2ヵ所に基地を新設した。
基地が新設されたのは、ユーフラテス川東岸のカラ・クーザーク橋東のビイル・ハッスー村とアイン・アラブ市西のイザーア山。
ロシア軍はこの新たな2つの基地の他に、スィッリーン町の空港、マシュター・ヌール丘、ラッカ市および同農村地帯の基地、ラッカ県のタッル・サマン村、タルワーズィーヤ村、アイン・イーサー市、同市近郊の第93旅団基地の拠点に部隊を展開させている。
一方、米主導の有志連合は、ラッカ市近郊の第17師団基地、同市南のラシード橋、タブカ市内に北・東シリア地域民主自治局の人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍や内務治安部隊(アサーイシュ)とともに駐留している。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているワズィール休憩所に、輸送機1機が軍装備品や兵站物資を輸送した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のバーブ・サラーマ国境通行所に近いサジュー村で、タッル・リフアト市出身者からなるシリア国民軍第50師団のメンバーと、同軍シャーム戦線のメンバーが、密輸をめぐる対立をきっかけとして交戦した。
AFP, June 13, 2024、ANHA, June 13, 2024、‘Inab Baladi, June 13, 2024、Reuters, June 13, 2024、SANA, June 13, 2024、SOHR, June 13, 2024などをもとに作成。
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