イスラエル軍が無人航空機でクナイトラ県とダルアー県の農村地帯に設置されているシリア軍の陣地2ヵ所を攻撃、士官1人が死亡:イスラエル軍は攻撃後、同地ビラを散布し、シリア軍を脅迫(2024年6月19日)

国防省はフェイスブック公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、午前7時頃、イスラエル軍が無人航空機でクナイトラ県とダルアー県の農村地帯に設置されているシリア軍の陣地2ヵ所を攻撃、これによって士官1人が死亡し、若干の物的損害が生じたと発表した。

SANA(6月19日付)が伝えた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍が攻撃したのは、クナイトラ県サイダー・ジャウラーン村一帯に展開するシリア軍第112旅団に所属する連隊の陣地2ヵ所で、レバノンのヒズブッラーに近い少尉が殺害された。

攻撃は、6月17日にクナイトラ県バアス市の住宅の屋上に墜落したイスラエル軍の無人偵察機の残骸を解体するために、ヒズブッラーに所属する部隊のメンバーらが、標的となった陣地の一つに運び込んだことを受けて行われたという。

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イスラエル軍は攻撃後、ダルアー県とクナイトラ県の上空からビラを散布した。

ビラには、イスラエル軍が標的としたと思われるダルアー県のタッル・アフマル丘とサイダー・ハーヌート村の位置が示された白地図とともに、以下のような警告・脅迫文が書かれていた。

シリア軍将兵へ、ヒズブッラーがシリア軍の陣地に集結した結果、シリア軍は何度も代償を払い続けている。これまでにも警告した通り、これらの陣地でヒズブッラーと諜報活動での協力が続く限り、我々は行動を止めることはないし、今後もそのつもりはない。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍によるシリアへの攻撃は、6月に入って3回目、今年に入って46回目(うち34回が航空攻撃、12回が地上攻撃)で、これにより92あまりの標的が破壊され、軍関係者172人が死亡、69人が負傷しているという。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):23人
ヒズブッラーのメンバー:39人
イラク人:15人
「イランの民兵」のシリア人メンバー:44人
「イランの民兵」の外国人メンバー:10人
シリア軍将兵:41人

また、民間人も13人(女性2人と子供1人を含む)が死亡、32人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:18回
ダルアー県:14回
ヒムス県:7回
クナイトラ県:4回
タルトゥース県:2回
ダイル・ザウル県:1回
アレッポ県:2回

AFP, June 19, 2024、ANHA, June 19, 2024、‘Inab Baladi, June 19, 2024、Reuters, June 19, 2024、SANA, June 19, 2024、SOHR, June 19, 2024などをもとに作成。

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