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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダマスカス県マアルーラー市へのシャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団の襲撃に関して、「民間人の人命保護と遺跡保存」のために戦闘員が撤退したと発表した。
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民主的変革諸勢力国民調整委員会は声明を出し、シリア国内の化学兵器をロシアの監視下に置いたうえで、移行期政府に移管させることを提案した。
またこれと合わせて、調整委員会は、ジュネーブ2会議の開催、戦闘停止、移行期政府への全権移譲を求めた。
アサド大統領は、9日の北朝鮮建国記念日65周年に合わせて、金正恩第1書記に祝電を送った。
AFP(9月6日付)が報じた。
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SANA(9月6日付)によると、ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は、米上下両院に公開書簡を送り、シリアへの「無謀な(軍事)行動」を行わないよう求め、「外交手段に訴えることが米国の国益になる」と呼びかけた。
ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、マアルーラー市周辺で軍と反体制武装集団の交戦が続いた。
またムウダミーヤト・シャーム市が軍の激しい砲撃を受け、地対地ミサイル9発が着弾した。
一方、SANA(9月6日付)によると、ザマルカー町、ドゥーマー市郊外、ブヤーリーヤ市、フサイニーヤ町、フジャイラ村、ズィヤービーヤ町、ダーライヤー市、ザバダーニー市郊外の山間部、ラビーハ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
また軍は、ダイル・サルマーン市での反体制武装集団の掃討を完了し、同市の治安を回復した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、マタル山があるフライマート地方で、軍と国防隊が反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を拘束した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サアミーン市、ビンニシュ市、タフタナーズ市、バザーブール村、アルバイーン山、ナージヤ村を軍が砲撃・空爆、反体制武装集団を追撃した。
一方、SANA(9月6日付)によると、軍がアリーハー市で反体制武装集団の掃討を完了し、同市の治安を回復した。
同報道によると、軍はアリーハー市内にあるシャームの民のヌスラ戦線の拠点などを破壊し、170におよぶ即席爆弾を解除し、また市内南部で、反体制武装集団が使用していた拷問所を数カ所発見したという。
また軍は、アリーハー市および同市周辺で、シリア殉教者旅団大隊連合、アッバース旅団、タウヒード旅団、シャーム自由人大隊、アリーハー外国人旅団、ウマル・ファールーク大隊、アンサール・シャーム大隊、マルイアーン大隊、アンサール・ハック大隊、フリーカー大隊、イブリーン大隊の拠点・アジトを破壊したという。
さらに同報道によると、軍はカフルズィーバー村の治安を回復したほか、アルバイーン山の教員住宅地区、病院などを制圧し、サラーキブ市、ビンニシュ市、サルジャ村、シャンナーン市、バザーブール村、マアッル・ブライト市、カフルラーター市、ハーン・スブル村で反体制武装集団の追撃を続けた。
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ダマスカス県では、SANA(9月6日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(9月6日付)によると、ヒムス市ワアル地区、カラービース地区、クスール地区、バーブ・フード地区、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、サアン村、ラスタン市、タルビーサ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県、SANA(9月6日付)によると、クワイリス村、アイン・ジャマージマ村、フライターン市、バーブ市郊外で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、サラーフッディーン地区、スワイカ地区、ジュダイダ地区、旧市街、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、SANA(9月6日付)によると、ダルアー市、フラーク市で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダイル・ザウル県では、SANA(9月6日付)によると、軍がダイル・ザウル市のマカービル地区一帯で、軍が反体制武装集団の掃討を完了、同地を制圧した。
また同市の工業地区などで、軍は反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほかジュナイナ村で、トルコに灯油を密輸しようとしていた反体制武装集団と交戦し、殲滅した。
さらにスブハ村では、シャームの民のヌスラ戦線が運んでいた爆弾が爆発し、4人が死亡した。
ナハールネット(9月6日付)などによると、ベイルート県の米大使館前で、シリアへの軍事攻撃に反対する市民らが抗議デモを行った。
ロシアのサンクトペテルブルグで開かれていたG20サミットは首脳声明を採択して、閉幕した。
シリア情勢をめぐる参加各国の意見の不一致を反映し、声明にシリア問題は盛り込まれなかった。
インテルファクス通信(9月6日付)によると、ロシアのドミトリ・ペスコフ大統領補佐官は、シリアへの軍事攻撃に関するG20サミット夕食会(5日)の討議に関して、賛否が「ほぼ半々に分かれた」と述べた。
ベン・ローズ米大統領副補佐官(戦略広報担当)によると、バラク・オバマ米大統領は、アサド政権が化学兵器を使用した「高い確証がある」と主張し、「国際規範」を守るための「強硬な対応」を求めた。
米高官筋によると、米国の軍事行動には、フランスに加えて、オーストリラリア、カナダ、トルコが支持を表明、日本、英国、イタリア、韓国、サウジアラビアが「理解を示した」という。
しかし、各紙によると、多くの国の首脳がアサド政権の責任を追及したもの、軍事攻撃には国連安保理決議の採択が必要と主張し、ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカ、メキシコ、インドネシア、アルゼンチンは、安保理での議論を優先すべきだとの主張し、軍事行動を拒否、ないしは慎重な姿勢を示した。
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ロシアのサンクトペテルブルクで開催中のG20サミットに参加中の米仏など11カ国首脳は、シリア情勢に関する共同声明を出し、「シリアのアサド政権が化学兵器を使用したことを示す根拠がある」と断言、「犯罪を行った者は責任を負わねばならない」と非難した。
声明ではまた、国連安保理がシリアでの化学兵器使用に関して「この2年半と同様、麻痺状態にある」と指摘、ロシアと中国を暗に批判した。
声明に署名したのは、米国、フランス、英国、オーストラリア、カナダ、イタリア、トルコ、日本、韓国、サウジアラビア、スペインの11カ国。
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ロイター通信(9月6日付)によると、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はサンクトペテルブルクでバラク・オバマ米大統領と約20分にわたり会談し、シリア情勢への対応について協議した。
プーチン大統領は「内容のある建設的な会談で、雰囲気は良好だった」と述べ、シリアの紛争の平和的解決に向けて両国外相が近く協議することで合意したことを明らかにした。
なおプーチン大統領は記者会見を開き、シリアが軍事攻撃を受けた場合「(シリアを)支援する」と述べた。
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インテルファクス通信(9月6日付)などによると、ロシア海軍の大型上陸用強襲艦ニコライ・フィルシェンコフが黒海のセバストポリ軍港(ウクライナ)を出港し、ロシアのノボロシスク港で、特別な貨物を積み込み、シリア沖の地中海東部海域に向かう予定だと報じた。
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中国の習近平国家主席はG20サミット会場でバラク・オバマ米大統領と会談し、シリア情勢などについて協議した。
中国中央テレビによると、会談で習国家主席は「政治的解決が唯一の正しい方法で、武力行使は根本的な問題解決にはなり得ない」と述べ、米国の軍事攻撃に反対の意を示した。
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フランスのフランソワ・オランド大統領は、米国が準備しているシリアへの軍事攻撃への参加に関して「(国連調査団の)調査報告を待つとともに、米国議会の採決を待つ」と述べた。
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キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は「オランド大統領の発言を強く歓迎する」と述べた。
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国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は米国が準備しているシリアへの軍事攻撃に関連して、シリア国内で活動する関連機関などが、人道状況悪化に対処するための緊急計画を策定したと発表した。
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UNICEF報道官はジュネーブで記者会見を開き、6歳から15歳までのシリア人児童の約40%が、紛争によって初等教育を受けられない状態にあると発表した。
AFP, September 6, 2013、al-Hayat, September 7, 2013, September 8, 2013、Kull-na Shuraka’, September 6, 2013,
September 9, 2013、Kurdonline, September 6, 2013、Naharnet, September 6,
2013、Reuters, September 6, 2013、SANA, September 6, 2013、UPI, September
6, 2013などをもとに作成。
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