トルコ日刊紙『デイリー・サバフ』はエルドアン大統領とアサド大統領が8月にモスクワで会談すると伝える:レバノン日刊紙『ナハール』はこれを否定(2024年7月22日)

トルコ日刊紙『デイリー・サバフ』(7月22日付)は、複数筋の話として、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とシリアのアサド大統領の会談がロシアの首都モスクワで近く行われる見込みだと伝えた。

この問題に詳しい筋は、「エルドアン大統領とアサド大統領の最初の会談は、モスクワで計画されている」、「ロシアのヴラジーミル・プーチン大統領が会談を仲介し、イラクのムハンマド・シヤーア・スーダーニー首相も招かれる」見込みだとしたうえで、会談は8月に行われるだろうと述べたという。

また同筋は、「トルコ軍の撤退は前提条件ではなく、今後議論し、最終的に実現することで合意されている」としたうえで、会談では両国の貿易が主要な議題になると付言した。

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一方、レバノン日刊紙『ナハール』(ナハール・アラビー、7月22日付)は、シリア筋2人の話として、『デイリー・サバフ』の報道内容を否定した。

トルコ政府とシリア政府の関係修復の仲介の取り組みの経緯に詳しいこの2人によると、「現時点でこの問題に関して、真剣な進展は一切見られない」という。

2人はまた、「ダマスカスは、隣国どうしの関係があるべき姿に戻るためのいかなる努力にも前向きであり、高官の発言や公式声明、仲介者らとの対話を通じて、その立場を明確に表明してきた。だが、これまでのところ、仲介者からの確固たる反応は得られていない」と述べた

AFP, July 22, 2024、ANHA, July 22, 2024、Daily Sabah, July 22 2024、‘Inab Baladi, July 22, 2024、al-Nahar, July 22, 2024、Reuters, July 22, 2024、SANA, July 22, 2024、SOHR, July 22, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

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