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クッルナー・シュラカー(9月4日付)は、ザマルカー町地元評議会が記者会見を開き、21日の化学兵器攻撃の被害について説明、同市と隣接するアイン・タルマー村に化学兵器を装填したロケット弾11発が着弾したと発表したと報じた。
同報道によると、記者会見に出席したアブー・サラーフを名のる弁護士は、軍の砲撃を受けた地区、着弾したロケット弾の数を発表した。
またムラードを名のる地元評議会広報官は、カシオン山から迫撃を受けたことを明らかにした。
さらにウンム・サイードを名のるボランティア活動家によると、化学兵器の被害を受けた患者約500人が病院に運び込まれたと証言した。
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Elaph(9月4日付)は、信頼できる複数の消息筋の話として、アレッポ県ハーン・アサル村での反体制武装集団による化学兵器使用の調査を指揮していたアレッポ県法医学委員会のアブドゥッタウワーブ・シャフルール委員長が離反し、トルコに逃走したと報じた。
同報道によると、シャフルール委員長はアサド政権が化学兵器使用に関与してきた証拠を握っている人物だと思われるという。
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クッルナー・シュラカー(9月4日付)によると、シリア国内外の有識者が「シリアのための声明」を発表し、アサド大統領の退任と、国連監視下での権力移譲を求めた。
声明には、リーマー・フライハーン女史、サーディク・ジャラール・アズム氏、フィダー・ハウラーニー女史、ワリード・ブンニー氏らが名を連ねている。
ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は『ウォール・ストリート・ジャーナル』(9月4日付)に「我々は米国民が好きだ。数百万のアラブ系住民がおり、そのなかにはシリア出身者もいる。我々は米国との戦争を望んでいない」と述べ、米議会に「挑発行為ではなく…英知を用いて、正義の声に耳を傾ける」ことで、バラク・オバマ米大統領によるシリアへの軍事行動を思いとどまらせるよう訴えた。
しかし「もし戦争が起きれば、誰も事態を掌握できなくなるだろう…。シリアへの攻撃は必然的に地域全体の混乱をもたらすだろう」と述べ、イスラエル、ヨルダン、トルコが米国の軍事攻撃に同調した場合、シリア軍が反撃する可能性があることを暗示した。
また軍事攻撃によって、アル=カーイダと関係がある過激派が増長すると警鐘をならした。
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ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官はスカイ・ニュース(9月4日付)に出演し、21日のダマスカス郊外県での化学兵器攻撃に関して「アル=カーイダおよびそれとつながりがある組織がラタキアの村々から子供たちを誘拐し、ダマスカスのグータに連れ去り、そこでサリン・ガスを発射し、子供たちを殺し、その様子を撮影した」と興奮気味に述べた。
http://news.sky.com/story/1136853/syria-us-using-lies-to-justify-strikes
ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするサラフィー主義武装集団が、キリスト教徒の町マアルーラー市の入り口の軍検問所を制圧し、軍兵士8人を殺害した。
これを受け、軍は3度にわたり制圧された検問所を空爆した。
クッルナー・シュラカー(9月5日付)によると、検問所を破壊した武装集団はその後、マアルーラー市内中心部に入りったが、軍による砲撃を避けるため撤退した。
同報道によると、武装集団は、市内での破壊行為、市民に対する暴行などは一切はたらかなったという。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=7SPJkJBrVKM
しかしマアルーラー市住民(女性)は、AFP(9月4日付)に対し、ヌスラ戦線が迫撃砲で同市を攻撃していると証言した。
このほか、ドゥーマー市を軍が砲撃した。
一方、SANA(9月4日付)によると、ザマルカー町、ドゥーマー市郊外、ズィヤービーヤ町、フサイニーヤ町、フジャイラ村、ダーライヤー市、ザバダーニー市郊外、ルハイバ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、軍がアリーハー市に近いアルバイーン山一帯を空爆、奪還作戦を本格化させた。
またサラーキブ市、ザーウィヤ山一帯に対しても軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃を行った。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、民主統一党人民防衛隊が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国との交戦の末、対イラク国境のヤアルビーヤ町近郊のフワイティラ村、ジャドアーン村、ムシャイリファ村を制圧した。
また人民防衛隊は、カルフーク村、カリー・ファーティー村、ユースフィーヤ村、タッル・ハジャル村のサラフィー主義戦闘員の拠点に対して砲撃を行った。
一方、SANA(9月4日付)によると、ハサカ市とタッル・タムル町を結ぶ街道、ハッラーブ・アスカル村で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がドゥワイリーナ病院の軍の拠点複数カ所を砲撃した。
ザマーン・ワスル(9月4日付)によると、反体制武装集団はマアーッラ・アルティーク村の大部分を制圧、またこれに先だって3日にダフラ・アブドゥラッフフ村に侵攻した。
このほか、ハーン・アサル村などで軍と反体制武装集団が交戦した。
一方、SANA(9月4日付)によると、ハーン・アサル村、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ダイル・ハーフィル市、ナイラブ村郊外、アレッポ中央刑務所周辺、タッル・リフアト市、マンナグ村、ダーラト・イッザ市、アルカミーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、サラーフッディーン地区、サイフ・ダウラ地区、カーディー・アスカル地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、サルマー町、アーラー街道を軍が砲撃する一方、反体制武装集団はドゥーリーン高地一帯の軍の拠点を砲撃した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ファイハー・スポーツ・サロン周辺に迫撃砲弾2発が着弾し、テコンドーのシリア代表選手1人が死亡した。
一方、SANA(9月4日付)によると、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(9月4日付)によると、タルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線のシャリーア法廷本部を軍が破壊し、複数の戦闘員を殺傷した。
またラスタン市、クバイバート・アースィー村、カルザリー村、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、バーブ・フード地区、タッルカラフ市郊外、タドムル市南部農場などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほか、マシュラファ村で、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、女性1人が負傷した。
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ダルアー県では、SANA(9月4日付)によると、ダルアー市、ナワー市、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またダルアー市で、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民2人が負傷した。
米上院外交委員会は、ロバート・メネンデス委員長(民主党)とロバート・コーカー筆頭理事(共和党)が共同作成したシリアへの軍事攻撃に関する決議案を審議の末に、賛成10、反対7、棄権1で承認した。
同決議案は軍事攻撃の「期間を60日とし、1度だけ30日延長できる」と限定し、「戦闘目的での地上部隊派遣を禁止」としているほか、「反体制勢力への支援強化」を定めている。
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米上院に続いて、下院外交委員会でも公聴会が開かれ、ジョン・ケリー国務長官らが証言を行った。
公聴会のなかで、ケリー国務長官は「100カ国以上に(シリアへの軍事攻撃について)話をし、31カ国がアサド政権が化学兵器を使用したと判断した、軍事作戦への参加を申し出た国は、作戦に必要とされる以上に多い」と述べた。
ケリー国務長官によると、軍事攻撃への参加・協力を申し出たのは、サウジアラビア、UAE、カタール、トルコ、フランス、デンマーク、ポーランドなど。
公聴会に同席したマーティン・デンプスィー米陸軍参謀長は「化学兵器の管理に直接関わる標的を対象にしつつ、化学兵器の保管が損なわれないようにする」と説明し、化学兵器の装填が可能なロケット弾、ミサイルなどを攻撃対象として想定していることを明らかにした。
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バラク・オバマ米大統領は訪問先のストックホルムでのフレドリック・ラインフェルト首相との共同記者会見で、アサド政権が化学兵器を使用したと改めて断定したうえで、「国際社会は沈黙するわけにはいかない…。化学兵器使用というレッド・ラインは世界が設定したものだ」とシリアへの軍事攻撃の正当性を主張した。
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フランス上下両院は、シリア情勢への対応を審議するための臨時会を開いた。
ジャンマルク・エロー首相は下院でアサド政権による化学兵器使用を断定したうえで、「行動しなければ、地域全体を危機に曝すことになる」と述べ、シリアへの軍事攻撃の必要性を力説した。
その一方、軍事攻撃の規模に関しては「政治的解決によるアサド大統領の退任を望む」と述べ、限定的なものにとどめる姿勢を示した。
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フランスのローラン・ファビウス外務大臣はシリアへの軍事攻撃に関して、France Infoラジオ(9月4日付)に「シリアへの介入は…アサド政権に責任がある…8月21日の化学兵器による虐殺を理由になされるべきである」としつつ、「我々が政治的解決を望んでいるのであれば事態を動かす必要がある」と主張、紛争の政治的解決を前進させることが軍事攻撃の目的であるとの立場を示した。
また議会が軍事攻撃を否決した場合「他の方法で対処されるべきだ。なぜなら(化学兵器を使用したアサド政権に)懲罰を加えねばならないからだ」と付言した。
一方、アサド政権が化学兵器を使用したと断定したことに関して「2003年のイラク情勢とシリアを比較することはできない。米国の諜報機関は(イラクの)大量破壊兵器貯蔵の証拠をねつ造したが、シリアでは、ダマスカス(郊外)で化学兵器が使用されたことは疑いの余地がない」と述べた。
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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はロシアの国営テレビ第1チャンネルとのインタビューで、シリア情勢に関して「現行の国際法では、化学兵器の使用に対する制裁は国連安保理のみが行える」と述べ、米国による単独の軍事攻撃を牽制した。
また、アサド政権による化学兵器使用を断定した米英仏などの姿勢に関しては「客観的で正確な証拠が出れば、ロシアはこれに対して行動する」と述べた。
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ロシア・トゥデイ(9月4日付)によると、ロシア外務省は声明を出し、「ハーン・アサル村で(2013年3月に)発射された(化学兵器を装填した)迫撃砲は、シリア軍のものではなく手製で、その仕様は「勝利の約束旅団」を名のる組織によって製造されている迫撃砲と類似している」と発表したと報じた。
外務省によると、この情報に関する報告書は7月に国連の潘事務総長に提出済みだという。
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ヨルダンのアブドゥッラー・ナスール首相はCNN(9月4日付)に、米国が準備しているシリアへの軍事攻撃によって、紛争が解決できなくなることへの懸念を示すとともに、「シリアはアフガニスタンに次いで「過激派の保育器」になった」と危機感を露わにした。
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ヨルダンの医療消息筋によると、マフラク県にあるルワイシド病院が、シリア国内で銃弾を受け負傷したシリア人負傷者12人を受け入れ、手当を行った。
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国連の潘基文事務総長は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表とともに、ジュネーブ2会議開催を各国首脳に呼びかけるべく、ロシアのサンクトペテルブルク入りした。
タス通信(9月4日付)は、潘基文事務総長がロシアのサクトペテルブルクの大学で講演し、米国が準備しているシリアへの軍事攻撃に関して「(シリアでの紛争の)打開策は一つしかない。それは政治的な解決であり、軍事的措置でない」と述べ、反対の意思を明示したと報じた。
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国連難民高等弁務官事務所は、シリア人避難民への対応を協議するため、ジュネーブで周辺諸国会合を開催した。
会合にはイラクのホシェリ・ゼバリ外務大臣、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣、ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣、レバノンのワーイル・アブー・ファーウール暫定社会問題大臣、そしてアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官が出席した。
グテーレス国連難民高等弁務官は会合後に共同声明を読み上げ、シリアの紛争をめぐる各国の対立を解消し、国際社会が一致して殺戮停止に向けて取り組む呼びかけた。
また「この恐怖の悪循環をおわらせるための政治的解決が急務である。シリアの危機に人道的な解決はない。人道的危機を終わらせるための政治的解決が必要である」と強調した。
さらにシリア人避難民を受け入れているトルコ、レバノン、ヨルダン、イラクが「多大な代償を払っている」と指摘、これらの国の経済、社会、安全保障への紛争のインパクトを国際社会が考慮すべきだと述べた。
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90カ国以上の市民団体350団体から構成されるクラスター兵器連合(Cluster Munition s Coalition)は年次報告書(http://www.the-monitor.org/index.php/publications/display?url=cmm/2013/)を発表し、2012年夏以降、シリア政府がクラスター兵器を多用していると指摘、厳しく非難した。
同報告書によると、クラスター兵器による軍の攻撃で、少なくとも190人あまりが死亡したという。
AFP, September 4, 2013、Elaph, September 4, 2013、al-Hayat, September 5, 2013, September 6, 2013、Kull-na Shuraka’, September 4, 2013,
September 5, 2013、Kurdonline, September 4, 2013、Naharnet, September 4,
2013、Reuters, September 4, 2013、SANA, September 4, 2013、Sky News, September
4, 2013、UPI, September 4, 2013、The Wall Street Journal, September 4, 2013、Zaman al-Wasl, September 4, 2013などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア当事者和解調整センターの…
ロシア当事者和解調整センターの…
イエメンのアンサール・アッラー…