ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が11日深夜から12日未明にかけてシリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のブーライル村に潜入し、同地にある「親イランの地元武装集団」の陣地を攻撃、戦闘の末に7人を殺害した。
シリア民主軍はまた、ブーカマール市近郊のキシュマ村、ドゥワイル村にも潜入し、地元武装集団2人を殺害、複数人を負傷させるとともに、6人を捕捉した。
シリア民主軍はさらに、バクラス村をロケット弾で攻撃、これにより子供3人が負傷した。
シリア軍はこのほかにも、クーリーヤ市を砲撃、アブー・ハマーム市で地元武装集団メンバーと見られる男性の自宅を強襲し、逮捕した。
一連の攻撃に関して、シリア民主軍の広報センターは声明を出し、ダイル・ザウル軍事評議会が、シリア軍と国防隊による砲撃で民間人などが死亡したことへの報復として、ユーフラテス川西岸の3ヶ所(キシュマ村、ブーライル村、トゥーブ村)に対して大規模作戦を実施し、20人を殺害、複数人を負傷させ、武器などを捕獲したと発表した。
一方、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるユーフラテス川東岸のアブー・ハマーム市、カシュキーヤ村、スブハ村、スワイダーン・ジャズィーラ村が11日深夜から12日未明にかけて、地元武装集団の砲撃を受け、アブー・ハマーム市では、女性1人と女児1人が死亡、同市やそれ以外の村で民間人10人あまりが負傷、民家が損害を受け、カシュキーヤ村では農地で火災が発生した。
攻撃の拡大を受けて、シリア軍はブーライル村、ムーハサン市、トゥーブ村に増援部隊を派遣した。
また、戦闘激化を受けて、シリア政府の支配下にあるブー・ウマル村、ブーライル村、ドゥワイル村、キシュマ村、スバイハーン村の住民が非難を開始した。
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シリア人権監視団によると、8月7日に戦闘が始まって以降の死者は以下の通り。
民間人18人(うち子供8人)
シリア民主軍兵士2人
親イランの地元武装集団メンバー17人
「イランの民兵」メンバー8人
また民間人48人、戦闘員7人が負傷しているという。
AFP, August 12, 2024、ANHA, August 12, 2024、‘Inab Baladi, August 12, 2024、Reuters, August 12, 2024、SANA, August 12, 2024、SOHR, August 12, 2024などをもとに作成。
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