アラブ連盟第162回定例閣僚級会議:ミクダード外務在外居住者大臣はトルコのフィダン外務大臣の演説中に退席、ニュースサイトのインタビューでトルコの撤退を改めて要求(2024年9月10日)

アラブ連盟第162回定例閣僚級会議がエジプトの首都カイロにある連盟本部で開催され、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣が、シリアの使節団とともに出席した。


会議では、米ニューヨークのアラブ・グループ(駐国連アラブ諸国代表団ら)に対して、イスラエルへの国連総会参加を凍結するための手続きを開始するよう指示することが決定された。

また、国際司法裁判所に対して、南アフリカ共和国がイスラエルに対して提訴した訴訟の審理を迅速に行うよう求めた。

さらに、イスラエルによるガザ地区のパレスチナ人に対する攻撃を「ジェノサイド」と糾弾したほか、ヨルダン川西岸地区での入植地拡大政策、ゴラン高原の併合を改めて非難した。

会議には、トルコのハカン・フィダン外務大臣も出席したが、大臣の演説の順番が来た際、ミクダード外務在外居住者大臣以下シリアの使節団は会場から退席した。

ミクダード外務在外居住者大臣はまた、会議に先だって、アラブ連盟のアフマド・アブー・ガイト事務総長、UAEのハリーファ・シャーヒーン・マラル国務大臣(外務担当)、チュニジアのムハンマド・アリー・ニフティー外務大臣、ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣、レバノンのアブドゥッラー・ブーハビーブ外務大臣と相次いで個別に会談し、パレスチナ情勢や二国間関係などについて意見を交わした。





SANA(9月10日付)が伝えた。

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ミクダード外務在外居住者大臣はまた、ニュースサイトの+963ニュース(9月10日付)の取材に応じ、そのなかでトルコとの関係改善について以下の通り述べた。

我々はトルコとシリアが正常な関係を始めるうえで条件はつけていない。我々はいかなる両国の対話プロセスであれ、それが成功するための要件を設定しているだけだ。
もっとも重要な要求の一つは、誤解を免れ得ないトルコの姿勢を示すということだ。それはトルコがシリア北部の占領地から撤退するというものだ。
占領がある状態で、二国間の正常な関係は構築され得ない。だから、トルコがシリアの領土からの撤退を決定する時、我々には用意はできている。

AFP, September 10, 2024、ANHA, September 10, 2024、‘Inab Baladi, September 10, 2024、Reuters, September 10, 2024、SANA, September 10, 2024、SOHR, September 10, 2024、+963 News, September 10, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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