『ワタン』(10月3日付)は、内務省の移民旅券局筋の話として、イスラエル軍によるレバノンへの攻撃が激化した9月下旬以降、レバノンからシリアに避難したレバノン人の数が約7万2000人、シリア人の数が約19万7000人に達したと伝えた。
同筋によると、10月2日だけで、レバノン人5500人、シリア人1万4400人がシリアに入国したという。
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ANHA(10月3日付)は、イスラエル軍のレバノン攻撃激化を受けて帰国したシリア人避難民のうち、北・東シリア地域民主自治局の支配地出身者らが、自治局とシリア政府支配地を隔てるアレッポ県のアブー・カフフ村の通行所を経由して、自治局支配地に帰還していると伝えた。
帰還したシリア人の1人、ハッジー・イーサー・ジャースィム氏は、ANHAの取材に対して、滞在していたベイルート南部郊外(ダーヒヤ)から北・東シリア地域民主自治局支配下のハイヤ村(マンビジュ市近郊)に帰還するまでに5日もかかったと振り返った。
また、ベイルートのバスタ地区に住んでいたというアンマール・タルハ氏は、シリアへの入国に際して、兵役忌避を問われないためだとして、当局に70万シリア・ポンド(約7000円)を支払わせれたと証言した。
タルハ氏によると、自治局支配地に入るのは用意で、何の障害もなかったと付言した。
シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配地に帰還したシリア難民は、同自治局が用意したアドナーニーヤ・キャンプ、アリーシャ・キャンプ、ナウルーズ・キャンプに収容されているが、同地への人道支援は著しく不足しているという。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍の憲兵隊が、イスラエル軍のレバノン攻撃激化を受けて帰国したシリア人避難民のうち、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域出身者らに対して、北・東シリア地域民主自治局の支配地とトルコ占領地を隔てるアウン・ダーダート村の通行所を経由して、トルコ占領地に帰還することを認めた。
憲兵隊はアウン・ダーダート村の通行所に2日に到着していた数十世帯の通過を阻止していた。
だが、同監視団によると、憲兵隊は通行所を通過する際に、1人あたり約150米ドルのみかじめ料を避難民に支払わせているという。
一方、テレグラムの「シリア革命の咆哮者たち」(https://t.me/s/mzmgr_syria)によると、アウン・ダーダート村の通行所を経由して、シリア人避難民2000人以上がトルコ占領地に帰還した。
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サマル・スィバーイー社会問題労働大臣が国連人口基金シリア事務所のムリエル・マフィコ代表と会談、イスラエル軍のレバノン攻撃激化に伴い、シリアに入国している避難民への対応について協議した。
SANA(10月3日付)が伝えた。
AFP, October 3, 2024、ANHA, October 3, 2024、‘Inab Baladi, October 3, 2024、Reuters, October 3, 2024、SANA, October 3, 2024、SOHR, October 3, 2024、October 4, 2024、al-Watan, October 3, 2024などをもとに作成。
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