イスラエル軍は首都ダマスカスのマッザ区を再びミサイルで攻撃し、子供と女性を含む民間人7人が死亡、11人が負傷(2024年10月8日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、イスラエル軍が午後8時15分頃、ダマスカス県マッザ区の住宅・商業ビル群(14ビル)の1棟を狙って、占領下ゴラン高原方面からミサイル3発を発射、これによって子供と女性を含む民間人7人が死亡、11人が負傷し、周辺の私有財産などに大きな損害が生じ、現在も救出作業が継続中であると発表した。










この攻撃に関して、外務在外居住者省は声明を出し、「もっとも強い調子」で非難、イスラエルによるこうした行為を抑止するための早急な措置を講じる必要を確認した。

SANA(10月8日付)が伝えた。

**

標的となったのは、イラン・イスラーム革命防衛隊やレバノンのヒズブッラーの司令官らが出入りしていたビルと、その前に駐車されていた車1台で、子供1人を含む民間人5人と外国人2人を含む軍関係者4人が死亡、10人以上が負傷した。

狙われたビルは、イラン大使館から500メートルほどの場所にあり、攻撃を受けて、シリア軍部隊がビルに至る道路を封鎖し、厳戒態勢が敷かれた。

シリア人権監視団などによると、その後死者は13人に増加した。

内訳は、シリア私立大学の薬学科で教授を務めるイエメン人医師1人(シャウキー・フサイン・アウディーさん)とその妻と子供3人、若い女性医師1人(ラファフ・アブドゥッラヒーム・カムヒーヤさん)、女性1人とその子供1人、女性1人、男性1人、ヒズブッラーのメンバー2人を含む軍関係者3人。

**

シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って104回(うち85回が航空攻撃、19回が地上攻撃)となり、これにより190あまりの標的が破壊され、軍関係者257人が死亡、179人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:45人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):75人
「イランの民兵」の外国人メンバー:24人
シリア軍将兵:56人
外国人2人を含む4人

また、民間人も35人(女性8人と子供3人を含む)が死亡、48人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:44回
ダルアー県:17回
ヒムス県:22回
クナイトラ県:9回
タルトゥース県:3回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:2回
ハマー県:3回
スワイダー県:1回
ラタキア県:1回

AFP, October 8, 2024、ANHA, October 8, 2024、‘Inab Baladi, October 8, 2024、Reuters, October 8, 2024、SANA, October 8, 2024、SOHR, October 8, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts