リフアト・アサド前副大統領率いるシリア民族民主統一連合が声明を出し、全ての当時者に暴力の拒否を呼びかけるとともに国外の反体制勢力と国内の武装集団を痛烈に非難(2013年8月5日)

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反体制勢力の動き

シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー事務局長は『スィヤーサ』(8月5日付)に「トゥルクマーン山とラタキアの村々で達成された勝利、さらにはダマスカスなど各地での軍事的前進は、現政権、そしてその背後にいるヒズブッラーとロシアを混乱させた。こうした兆候は体制の軍事力による打倒が間近だということを示している。体制支持者は政治的解決案を追及せざるを得ないが…、自由シリア軍は政治的解決を待つまでもなく、軍と対決し続ける」と述べた。

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アサド大統領の叔父で反体制活動家のリフアト・アサド前副大統領が率いるシリア民族民主統一連合は声明を出し、国外の反体制勢力と国内の武装集団を厳しく非難した。

声明は「あなた方は祖国、市民、自由を取引材料にし、祖国、市民、自由の名のもとに殺し、道徳を失った。日々行われる流血と破壊は止められねばならない」と主張、「すべての外国人に清らかなシリアの国土から去るよう求める。なぜなら彼らは祖国に大きな陰謀を植え付けるからだ」と批判した。

国内の反体制武装集団に関して声明は「殺戮と破壊の政策を行い、同胞心に基づくシリア社会を解体しようとしている」と非難する一方、在外の反体制勢力については「外国の支援を通じて力を得て、煽動、軍事化、ジハードの唱導を行い、シリアにいかなる礎石もないにもかかわらず政権打倒を主唱している」と酷評した。

そのうえで「すべての当時者に暴力を拒否し、祖国と市民を救済するための役割と義務を果たすよう」呼びかけた。

シリア政府の動き

ファフド・ジャースィム・フライジュ国防大臣はヒムス県ヒムス市ハーリディーヤ地区を訪問、同地区に展開する軍部隊を視察した。

SANA(8月5日付)が報じた。

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ハサン・ロウハーニー大統領就任式に出席するためにイランを訪問していたワーイル・ハルキー首相は、最高指導者アリー・ハーメネイー師へのアサド大統領からの親書をアリー・アクバル・ヴェラーティー外交問題特別顧問に手渡した。

SANA(8月6日付)などが報じた。

国内の暴力

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がラタキア市郊外にあるアラウィー派の四つの村(サルマー町、バイト・シュクーヒー村など)を襲撃・制圧したが、その後、軍がこのなかのバイト・シュクーヒー村を奪還した。

『ハヤート』(8月6日付)によると、反体制武装集団は4日からラタキア県への攻勢を強めていたという。

この戦闘で反体制武装集団20人、軍、国防隊、バアス大隊の兵士・戦闘員32人が死亡した。

またシリア人権センター(8月5日付)は、反体制武装集団が「海岸解放作戦」の名のもとに軍事作戦を開始、ラタキア県サルマー町およびイドリブ県アクラード山地地方の軍事拠点複数カ所を制圧したと発表した。

さらにハダス・ニュース(8月5日付)は、アラウィー派の聖職者バドルッディーン・ガザール師がラタキア県バールーダ村の自宅で何者かに連れ去られたと報じた。

一方、SANA(8月5日付)によると、タッラー村、バイト・シュクーヒー村、カフリーヤ村に襲撃・侵入した反体制武装集団を軍が撃退し、外国人戦闘員らを殲滅、同地の治安を回復した。

軍はまた、反体制武装集団の襲撃・侵入を受けたナッバハーン村、バールーダ村、ハンブーシーヤ村、アスタリバ村で治安回復のための作戦を続けているという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、バルユーン市を軍が空爆し、女性8人と子供2人を含む15人が死亡した。

またカフルラータ市、サルジャ村、カンスフラ村に対しても軍は空爆を加え、ワーディー・ダイフ航空基地周辺では、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月5日付)によると、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市郊外、ビンニシュ市、ハルブヌーシュ村、サラーキブ市、バザーブール村、ダイル・サンバル村、カンスフラ村、カフルルーマー村、マアッラトミスリーン市、イバーラ・バダーウィー市で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月5日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市、アドラー市、ムライハ市郊外、ハジャル・アスワド市などで、軍と反体制武装集団が交戦した。

またダーヒヤ・アサド市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(8月5日付)によると、ハラスター市、アーリヤ農場、アフマディーヤ農場、バハーリーヤ農場、フタイタト・トゥルクマーン市、ヒヤーラ市、ズィヤービーヤ町、ヤブルード市郊外、ナブク市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ハラスター市とジャルマーナー市では、反体制武装集団が市民を狙撃、1人が死亡、複数が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市の西に位置するブーラーズ村、ダカルマーン村、カナーヤ村、ウワイティー村、イーラジャーグ村で、民主統一党人民防衛隊がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国と交戦し、戦闘員8人を殺害した。

またマンナグ航空基地周辺などが軍の空爆を受けた。

一方、SANA(8月5日付)によると、マンナグ航空基地周辺、シャワーギラ村、アルカミーヤ村、カフルアントゥーン市、アイン・ダクナ村、ラスム・アッブード航空基地周辺、アターリブ市、ハーン・アサル村、マンスーラ村、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市ではサイフ・ダウラ地区、サラーフッディーン地区、アーミリーヤ地区で、軍が反体制武装集団と交戦し、ジュンド・シャームの戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月5日付)によると、ヒムス市グータ地区、ワアル地区、カラービース地区の間の農場地帯で、軍が反体制武装集団の掃討を完了、同地の治安を回復した。

またクサイル市郊外では、軍がレバノン領内からの潜入を試みる反体制武装集団を撃退し、またザーラ村郊外、ハウラ地方、アシュラフィーヤ村などで反体制武装集団の追撃を続けた。

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ダルアー県では、SANA(8月5日付)によると、ダルアー市、バサーラ市、サイダー市、ハーヌート市、サフム・ジャウラーン村、タスィール町、フラーク市、東ムライハ町、ムハッジャ村、ブスラー・シャーム市、ガーリヤート市、ヌジャイフ村、ナワー市、ハーッラ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月5日付)によると、ハルファー村、バイト・ジン村などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(8月5日付)によると、ハルダーナー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月5日付)によると、ダイル・ザウル市各所、フサイニーヤ町で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市に近いマズルーマ村で、民主統一党人民防衛隊が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国と交戦した。

一方、SANA(8月5日付)によると、ハサカ県ミールビーヤ地区で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、民主統一党人民防衛隊がタッル・アブヤド市の西に位置するスーサク村でシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国と交戦し、同村を制圧し、またジャラビー村でシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国と交戦した。

レバノンの動き

NNA(8月5日付)によると、シリア軍のヘリコプターがレバノン領内への逃走を図る反体制武装集団を追跡して、ベカーア県バアルベック郡ヒルバト・ダーウード地区に侵入、空爆を行った。

空爆による死傷者は出なかった。

諸外国の動き

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣がテヘランを訪問し、イランのアリー・アクバル・サーレヒー外務大臣と会談、シリア情勢などについて協議した。

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ロイター通信(8月6日付)によると、マフムード・ハーリド駐シリア・パレスチナ大使は、パレスチナ諸派(17組織)が4日、シリア政府に対して、難民キャンプへの物資搬入のための安全回廊を設置するため、戦闘を緩和するよう求める一方、すべての武装集団にキャンプからの退去、パレスチナ避難民のキャンプへの帰還を呼びかけたと述べた。

AFP, August 5, 2013、Alhadathnews, August 5, 2013、al-Hayat, August 6, 2013、Kull-na Shuraka’, August 5, 2013、Kurdonline, August 5,
2013、Naharnet, August 5, 2013、NNA, August 5, 2013、Reuters, August 5, 2013、SANA,
August 5, 2013, August 6, 2013、al-Siyasa, August 5, 2013、UPI, August 5, 2013などをもとに作成。

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