ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗は米仲介による停戦合意に応じたと明言せず戦闘を停止、昨年10月以降の戦果を誇示、「パレスチナにおける虐げられた人々、弱者、戦闘員とともにあり続ける」と表明(2024年11月27日)

イスラエル軍は午前10時44分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、27日午前4時に停戦合意が発効、これに従い、同軍は作戦を継続、レバノン南部の拠点に駐留していると発表した。

イスラエル軍はまた、午後10時22分、エジプトからイスラエル領に無人航空機1機が侵入、同地に派遣された部隊がこれを銃撃し、撃墜したと発表した。

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ナハールネット(11月27日付)、NNA(11月27日付)、マナール・チャンネル(11月27日付)などによると、米国仲介によるイスラエル、レバノン両政府の停戦合意が発効したことを受け、避難していた住民数千人が帰宅した。

 

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一方、レバノン・イスラーム抵抗は午前4時18分にテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)を通じて、停戦合意発効の2時間前にあたる午前2時に、イスラエル北部のエヴァン・メナハム入植地を多数のロケット弾で攻撃したと発表した。

また午後9時45分、声明第4638号を発表し、2023年10月8日以降のイスラエルとの戦闘の戦果を発表した。

発表の概要は以下の通り:

417日間に発表された作戦回数は4,637回以上
うち、1,666回がイスラエルによるレバノンへの攻撃激化以降に実施。
また、105回が「強大な力を持つ者たち」作戦の一環として、イスラエルの首都テルアビブなどに対して実施。

イスラエル軍がレバノンへの地上作戦の開始を発表して以降のイスラエル側の損害は以下の通り

死者130人以上
負傷者は1,250人以上
メルガバ戦車59輌、軍用重機11輌、HMMWV2輌、装甲車2両、兵員輸送車2輌を破壊
ヘルメス450無人航空機6機、ヘルメス900無人航空機2機、クワッドローター無人回転翼機1機を撃破

また、午後9時45分には、住民に向けて声明を出し、「アッラーのため、自らの土地と人民を守るため、パレスチナの虐げられた人々を支援するために司令官と戦闘員を捧げた」と自賛、「世界のすべての自由人、各戦地の戦闘員の武器、戦闘、殉教、勝利」を讃えるとともに、「パレスチナにおける虐げられた人々、弱者、戦闘員とともにあり続ける」と表明した。

AFP, November 27, 2024、ANHA, November 27, 2024、‘Inab Baladi, November 27, 2024、Naharnet, November 27, 2024、NNA, November 27, 2024、Qanat al-Manar November 27, 2024、Reuters, November 27, 2024、SANA, November 27, 2024、SOHR, November 27, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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