CNN(12月6日付)は「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際テロ組織のシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者への単独インタビューを行い、これを公開した。
インタビューが行われた日時、場所は不明。
ジャウラーニー氏はインタビューのなかで、シャーム解放機構の野望がアサド体制を終わらせることに他ならないと断言、体制打倒という目標を達成するためにあらゆる手段を使うのは自らの権利だとしたうえで、「体制の破滅の種は常に体制内にあった。イランは体制の復活を試み、時間を稼いだ。ロシアも体制を支えようとした。しかし真実は変わらない。現体制は死んでいる」と述べた。
ジャウラーニー氏はまた、「イスラームの統治を恐れる者たちは、その誤った実施方法を目にしたか、正しく理解していないかのどちらかだ」と述べ、反体制派の支配を民間人が恐れることはほぼないと主張した。そのうえで、体制打倒に成功すれば、「統治や制度(構築)の状態」に移行するとの見方を示した。
シリア社会を構成するマイノリティ宗派については、「混乱期には特定の個人による彼ら(少数派)への侵害もあったが、我々はこれらの問題に対処した」と答え、彼らを消し去る権利は誰にもないと語った。そのうえで、反体制派の支配地にある刑務所での虐待が行われているとの人権団体などの報告については、「我々の命令や指示下で行われたものではない」と否定、すでに関係者を処罰したと述べた。
ジャウラーニー氏はまた、シャーム解放機構が米国、トルコ、国連、その他西側諸国からテロ組織に指定されていることについて、「主に政治的なものであり、同時に不正確」だと反論、イスラーム過激派の慣行やより残忍な戦術に反対しており、これらの組織とは関係を断っている主張した。また、民間人への攻撃に個人的に関与したことは一度もないとも述べた。
外国の部隊がシリアに駐留している状況については、「体制が倒れれば問題は解決し、シリアに外国軍がとどまる必要はなくなると思う」と話した。
体制打倒後の統治については、「シリアは1人の支配者が恣意的な決定を下すような統治システムではなく、制度的な統治システムに値する」と主張、「我々はもっと大きなプロジェクトについて話している。シリアの再建について話しているのだ」と強調した。そのうえで「シャーム解放機構はこの対話の(当事者の)一部に過ぎず、いつでも解散する可能性がある。それ自体は目的ではなく、体制に立ち向かうという任務を遂行するための手段なのだ」と述べた。
AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。
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