「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者は実名(アフマド・シャルア)の名で初めて声明を出す(2024年12月7日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたガントゥー市(ヒムス市北)をシリア軍が激しく砲撃し、住民4人が死亡した。

これに対して、「攻撃抑止」軍事作戦局は、自爆型無人航空機複数機でヒムス市内の空軍情報局の拠点複数ヵ所、シーア派住民が多く暮らすムフターリーヤ村の民兵の検問所を爆撃、またアラウィー派やシーア派住民が多く暮らすヒムス市内の街区を砲撃した。

一方、フーシュ・ハッジュー村、ヒムス市北の農業研究所一帯、ヒムス市バイヤーダ地区、ハーリディーヤ地区などではシリア軍と「攻撃抑止」軍事作戦局が激しく交戦、「攻撃抑止」軍事作戦局の戦闘員4人が死亡した。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。

午前0時32分、ダルアー市が完全に解放されたと発表。

午前6時41分、ハマー市およびヒムス市の郊外、シリア南部の解放の戦闘が始まったと発表。

午後1時35分、「我らが部隊」はダルアー県のサナマイン市に突入し、これを解放、首都ダマスカスの南の入口まで20キロの距離に到達したと発表

午後1時56分、ヒムス県のカルヤタイン市からシリア軍を放逐したと発表。

午後2時53分、ダマスカス郊外県のサアサア町の軍事情報局支部を制圧したと発表。

午後3時6分、ヒムス県のカルヤタイン市一帯を制圧したと発表。

午後3時19分、首都ダマスカス包囲の最終段階に入ったと発表。

午後3時35分、特殊部隊がヒムス市内で敵の戦線の背後から特殊作戦を実行したと発表。

午後3時53分、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者のメッセージを発表。

ジャウラーニー指導者の実名である「アフマド・シャルア指導者」の名義による初の声明。

内容は以下の通り。

自由人革命家の兄弟たちへ
諸君らは自らのジハードにおいて最善を尽くし、敵に痛撃を与えた。アッラーはその恩恵と美徳をもって諸君らに勝利と征服を授けた。捕虜たちは諸君らによって解放され、不正と専制の闇が正義と尊厳の光に変わり、虐げられたすべての人々に喜びと幸福をもたらした。世界は今や諸君らの勇気に注目している。アッラーは、その命令が完遂され、不正を行う者たちを根絶し、諸君らを勝利させることを望んでいる。
この道を進み続けよ。誇りと高潔さの最前線に向かい、解放の道を進め。捕虜を解放し、束縛を断ち切る戦いを続けよう。いまだ多くの追放者や虐げられた者たちが、諸君らの到来を待ち望んでいる。アッラーが諸君らに授けた、解放された町々を、警察や治安部隊に委ね、自らの義務を果たせ。
私は諸君らに断固として命じる。たった1発の弾丸たりとも無駄にせず、敵の胸に向けて放つことを忘れるな。ダマスカスが諸君らを待っている。

午後4時13分、南北で活動する戦闘員らに対する指示を発表。

内容は以下の通り。

北部および南部、並びに全戦線で任務に就く我らが軍が達成した進展を受け、軍事作戦局は、新たに解放された全地域に関して以下の指示を発出する。
空砲は禁止である。それは、住民を恐怖に陥れ、安心している人々の命を危険にさらす行為だからである。
すべての革命家および戦闘員は、解放された都市の中心部を速やかに明け渡し、犯罪者体制の打倒に向けた進軍を完遂するため、前線へ向かうこと。
公共施設およびその財産に手を触れることは禁止である。それらは国民に帰するものであり、我々にはそれを守り、発展させる責任がある。
いかなる家屋、住居、不動産であれ、所有権にかかわらず、掌握すること、そして私有財産に対する侵害は禁止である。
これらの指示に違反する者は、責任追及と処罰の対象となる。
アッラーに勝利と力の貫徹を願おう。

午後4時18分、ヒムス市内で敵の戦線の背後から複数の作戦を開始。

午後5時18分、シャーヒーン大隊が無人航空機からヒムス市郊外と見られる場所で爆撃を行う映像を公開。

午後6時51分、ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県の都市での安全確保を完了し、3県を完全に解放したと発表。

午後6時55分、ハマー市内での発砲と軍用車輛での巡回を禁止していると発表。

午後7時8分、ヒムス市周辺の第26師団基地、マシュラファ村、および13町村に進入したと発表。

午後7時8分、政府関係機関、国際機関、国連関連の事務所を保護する義務を有すると主張、シリア国民のために活動を継続するよう求める。

午後8時40分、ジャウラーニー指導者が実名のアフマド・シャルアの名で声明を発表。

内容は以下の通り:

我らが英雄的な革命家たちへ
諸君らはヒムスとダマスカスの門前に立ち、犯罪者体制の崩壊は間近に迫っている。ここで、諸君らへの忠告を繰り返す。兄弟たちよ、解放者として都市や村に入る際には、我らが住民に対し、慈悲と思いやり、柔和さをもって接さねばならない。
アサド体制の将兵へ
家に留まり、扉を閉め、言葉を慎む者は安全である。また、犯罪者体制から離反を宣言し、武器を置いて投降した者も安全である。

午後8時46分、ハマー市内のシリア軍兵士、治安機関要員、警察に対して、12月14日までに一時保護カード発行申請を行うよう求める。

午後9時31分、イドリブ県郊外、アレッポ県郊外にシリア体制関係者のための和解センターを設置したと発表。

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ヒムス市のアラウィー派宗徒が多く暮らすザフラー地区の名士らは共同声明を出し、反体制派が同市に侵入した場合、中立を守ると表明した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

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