シリア民主軍によって掌握されたダイル・ザウル市で、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦による同市の支配を求める抗議デモが発生、撃ち合いとなり20人負傷(2024年12月9日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって掌握されたダイル・ザウル市では、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦による同市の支配を求める抗議デモが発生した。

また、シリア民主軍に対しては、アサド政権の民兵組織である国防隊やイラン人とともに活動を続けてきた地元武装集団による略奪や窃盗を阻止するよう求めた。

これに対して、シリア民主軍はデモの強制排除を試み、参加者に向けて発砲、これに対して武装集団がシリア民主軍に向けて発砲、撃ち合いとなった。

これにより、市民20人が負傷した。

シリア政府の支配下にあったダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸は、ダイル・ザウル市のガーズィー・アイヤーシュ地区、ムワッザフィーン地区、クスール地区、ジャウラ地区にシリア民主軍が駐留する一方、「攻撃抑止」作戦司令室は、ダイル・ザウル市のそれ以外の地区、マヤーディーン市、ブーカマール市などのユーフラテス川西岸を掌握している。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるラッカ市で、アサド政権崩壊を祝う若者2人が内務治安部隊(アサーイシュ)によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, December 9, 2024、ANHA, December 9, 2024、‘Inab Baladi, December 9, 2024、Reuters, December 9, 2024、SANA, December 9, 2024、Sham FM, December 9, 2024、SOHR, December 9, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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