イスラエル軍戦闘機がタルトゥース県に対して過去最大規模の爆撃を行う一方、ダルアー県とクナイトラ県を結ぶ幹線道路1本を閉鎖(2024年12月15日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機が14日深夜から15日未明にかけて、ドゥマイル市近郊の山岳地帯やアイン・マニーン町近郊にあるシリア軍の武器貯蔵施設複数ヵ所に対して爆撃を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機がダイル・ザウル航空機とのレーダー施設複数ヵ所、ユーフラテス川に架かる、ダイル・ザウル市とハトラ村を結ぶ橋を爆撃した。

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タルトゥース県では、イスラエル軍戦闘機が県内各所を狙って過去最大規模の爆撃を行った。

シリア人権監視団によると、攻撃で、ハリースーン村近郊の第23防空旅団司令部およぶ拠点複数ヵ所、イスカブラ大隊基地、ダフル・バルーティーヤ村、ハッラーブ村、マルサヒーン村、ドゥライキーシュ市近郊の2ヵ所、マリカ村近くの地対地ミサイル貯蔵施設複数ヵ所と防空施設、アッカール平野北の複数ヵ所、ザーマー村近郊の第107兵舎などが標的となった。

『ワタン』(12月16日付)によると、7人が負傷、マルサヒーン村では民家1棟で火災が発生した。

また、バクリーヤ村、バムラカ村、シュバート村、ワースィタート村、バドリーヤ村、ジャウバ村では、爆風で家屋のドアが外れたり、家や車の窓ガラスが割れたりといった被害が出た。

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シリア人権監視団によると、アサド政権が崩壊した12月8日以降、イスラエル軍による爆撃は13県に及び、その回数は473回に達している。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、クーヤー村の名士らからなる使節団の要請を受けて、イスラエル軍が名士2人と会談、イスラエル側は同地での武力行使の停止、武器の引き渡しを要求した。

同監視団によると、ダルアー県ヤルムーク川河畔やクナイトラ県の村々は、イスラエル軍の要請に従っているという。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍が、クナイトラ県とを結ぶマアラカ村沿線の幹線道路1本を封鎖した。

AFP, December 15, 2024、ANHA, December 15, 2024、‘Inab Baladi, December 15, 2024、Reuters, December 15, 2024、SANA, December 15, 2024、Sham FM, December 15, 2024、SOHR, December 15, 2024などをもとに作成。

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