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「忠誠を誓うシリアの子息たち」を名乗るグループが「沿岸地域シリア抵抗」のテレグラムのアカウントで声明を発表し、シリア軍事作戦総司令部による住民らへの虐殺が続く場合、報復を行うと表明(2024年12月29日)

「忠誠を誓うシリアの子息たち」を名乗るグループが「沿岸地域シリア抵抗」のテレグラムのアカウント(https://t.me/syria_mukawama/)で声明を発表し、シリア軍事作戦総司令部による住民への暴力、米国やイスラエルとの結託を非難、住民らへの虐殺が続く場合、報復を行うと表明した。

声明の内容は以下の通り:

関係者各位
慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において
「誰でも、あなたがたに敵対する者には、同じように敵対しなさい。」
武装一味がシリアで政権を握り、アメリカ、シオニスト占領国、NATOの支持を得てからおよそ3週間が経過した。
初日から、彼らは悪質な行為、盗難、権利侵害、腐敗、混乱、破壊、そしてシリアの公共財産の破壊を行ってきた。また、サイドナーヤー刑務所などで仕立てられたハリウッド映画のような映像を通じて、世論の支持を得るために彼らが仕組んだ出来事を目にしてきた。それは、人々の知性を侮辱し、彼らの愚行を信じ込んだ一部の民衆と、それに協力した湾岸地域の従属的な体制が加担したものである。これらは、シオニストの占領とガザ地区に対する虐殺的な戦争を忘却した結果であった。
これを受けて、我々は12月8日以来、シリアの未来が国民にとって暗黒であることを初日から予見した。そして「ワッハーブの剣」の法が首に振り下ろされると述べてきた。
その時、一部の人々は我々を信じ、一部の人々は我々を否定し、「自由」という幻想的な舞台に酔いしれて踊り続けた。だが、その背後では、イスラエルの攻撃が幾度もやむことなく続き、イスラエル軍の侵攻と主権侵害も同時に行われた。にもかかわらず、政権を握った新たな指導者たちは、まったく無関心な態度を取っていた。「マーヒル・マルワーン」と名乗る人物が、イスラエルのシリア国民の財産への攻撃を正当化し、新政権は、イスラエルとの間に問題はなく、和平に向けて開放的だと発言した。さらに、ネタニヤフの問題は、シリアにおいてはイランやヒズブッラーとの問題にすぎず、それらが解決し、そして今、「シャルア」を名乗る人物には、テルアビブからの命令を完全に実行する準備が整っている。
事実、シオニズムとワッハーブ主義の計画は開始され、「テロリスト一味政府」である新政権の手によって、シリア国民が街中、住居、農地で不当に殺害されている。宗教的にも、法的にも法的正当性がないまま、人々の血が流されており、身分証を見ただけで、あるいはただの尋問を受けるだけで命が奪われる状況である。住民全体が餓死に追い込まれ、包囲されしている。「旧体制の残党」を追い詰めるという名目で、女性や子供を含む無辜の人々が命を奪われている。
これが虚偽の言い訳に過ぎず、住民の頭上に爆撃が加えられるのだが、これらの行為に驚きはない。イスラエル軍がパレスチナで行っている市民に対する行動と同じだからだ。
以上を状況を踏まえ、私たちダマスカス、沿岸地域、その他の都市の一団は、以下を断言する:
新政権に属する武装勢力が、我々国民や家族を虐殺し続けるならば、それに対する報復として、彼らのメンバーや指導者たちを標的にする。我々シリア国民の抵抗の手は多くの驚きを秘めており、我々若者たちは、シリア国内外であらゆる安全保障上の均衡を覆し、アフマド・シャルアによって代表されるテロリスト政権に、シリア国民に対する攻撃を停止させるよう強制することができる。さもなくば「血の浴場」が避けられないものとなる。
我々は今もなお血の権利を守り続けている。他の事に気を取られていると言われないために、我々はシリアがすべての国民にとって以前のように独立アラブ国家であることを望むのみである。
忠誠を誓うシリアの子息たち

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「クドスの剣青年フォーラム」なる若者グループが運営するサイトのTo-Fan(トゥーファーン、12月29日付)は、アレッポ市のハムダーニーヤ地区で、シリア人民抵抗とパレスチナ抵抗運動のメンバーが、ジャウラーニー配下のテロ一味と激しい戦果を直接交えていると伝えた。

AFP, December 29, 2024、Aleamaliaat_aleaskaria, December 29, 2024、ANHA, December 29, 2024、‘Inab Baladi, December 29, 2024、Reuters, December 29, 2024、Sham FM, December 29, 2024、SANA, December 29, 2024、SOHR, December 29, 2024、Syriafree25, December 29, 2024、To-Fan.com, December 29, 2024、al-Watan, December 29, 2024などを参照。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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