シリア人権監視団は、アサド政権が崩壊した2014年12月8日以降、シリア軍事作戦総司令部や正体不明の武装集団による各地での処刑などの犯罪件数は67人、死者数は女性や子供を含めて131人を記録していると発表した。
ヒムス県では、シリア人民抵抗によると、ヒムス市のムハージリーン地区、アッバースィーヤ地区、サビール地区が封鎖され、多数の検問所が設置され、威嚇のための空砲が発砲され、商店が休業を余儀なくされた。
また、シリア人権監視団によると、ヒルバト・ハマーム村の住民2人とガズィーラ村の住民4人が、シリア軍事作戦総司令部所属の武装集団によって誘拐され、その後遺体で発見された。
なお、シリア人権監視団によると、内務省によるヒムス市での作戦終了宣言までの間に総合治安局とシリア軍事作戦総司令部によって逮捕されたシリア軍の元将兵らの数は950人で、そのなかには和解プロセスに応じた将兵や民間人も含まれている。
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ラタキア県では、シリア人民抵抗によると、アイン・シャルキーヤ町で同地での「テロ集団」による犯罪に抗議、退去を要求、「シャーム解放機構の悪党」が激しい発砲が加え、複数の死傷者が出た。
シリア人権監視団によると、殺害されたのは一家3人。
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ダマスカス郊外県では、シリア人民抵抗によると、マアダミーヤト・シャーム市に「シャーム解放機構」のメンバーが乗ったオートバイ3台が侵入し、空砲を発砲するなどして威嚇した。
また、シリア人権監視団によると、キスワ市出身のシリア軍事作戦総司令部の戦闘員2人が同市で旧政権の「残党」によって銃で撃たれて死亡した。
一方、SANAが内務省筋の話として伝えたところによると、8日にザバダーニー市で行われた「アサドの民兵の残党」に対する掃討作戦で、総合治安局はカプタゴン120000錠120キロ以上を戦闘の末に押収した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県南西部のウーサー・ハウラ村で市民1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、タルマーニーン村にある弾薬庫で大きな爆発が発生した。
爆発の原因は不明。
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シリア沿岸部(タルトゥース県)では、SANAによると、シリア軍事作戦総司令部が海上でパトロールを実施した。
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