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シリア軍事作戦総司令部が9000人以上のシリア軍の元将兵らの拘束を続けるなか、各地で犯罪が相次ぐ(2025年1月13日)

シリア軍事作戦局総司令部がシリア情勢の進捗についての情報を発信するために開設した専門のプラットフォーム「自由シリア」は、ヒムス県ヒムス市などでの内務省総合治安局とシリア軍事作戦総司令部による掃討作戦で逮捕された前政権の逮捕者が釈放される映像を公開した。

しかし、シリア人権監視団によると、シリア軍事作戦総司令部は9000人以上のシリア軍の元将兵らを依然として拘束中。

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シリア人民抵抗は、タルトゥース県タルトゥース市のハミーディーヤ分所に集結するシャーム解放機構の戦闘員らに対して自作の手りゅう弾での攻撃を行い、これにより複数のメンバーが負傷、沿岸地域の複数ヵ所から撤退したと発表した。

一方、『ワタン』によると、内務省総合治安局がバーニヤース市で和解プロセスに応じるのを拒否し、武器を依然として所持している「旧体制の残党」に対する掃討作戦を開始した。

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ラタキア県では、シリア人民抵抗によると、ジャブラ市近郊にあるアラウィー派のシャイフの1人サーリフ・マンスール師の自宅近くで「テロ一味」を撃退した。

一方、『ワタン』によると、内務省総合治安局がシリア・テレコム社のラタキア支店長と職員4人を逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、SANAによると、ダイル・ザウル市西部警察署が麻薬密売、闇両替に関与していた犯罪グループを摘発した。

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ダマスカス県では、SANAによると、内務省総合治安局はマイダーン地区で犯罪グループを摘発、大量の麻薬と盗品を押収した。

一方、シリア人権監視団によると、ヨルダン生物産業センター(JOVAC)のシリア代理店の代表で実業家のアブドゥッラッザーク・アフマド・ラズィーク氏がティジャーラ地区にある自宅で運転手に撃たれて死亡した。

この運転手は、ラズィーク氏を殺害した後、大金を盗み逃亡した。

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アレッポ県では、SANAによると、内務省総合治安局がアレッポ市で誘拐された市民1人を解放することに成功した。
誘拐犯は、米ドルで身代金の支払いを求めていた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市近郊で、女性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ワアラ村で家畜の取引に従事する市民が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市で、内務省総合治安局の車に何者かが手りゅう弾で攻撃を行い、隊員3人が負傷した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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