首都ダマスカス、ラタキア市、ジャブラ市でシリア軍事作戦総司令部によって逮捕された旧体制の関係者の家族や親族が釈放を求める一方、アサド政権崩壊に喜ぶ市民らに対してデモに加わるよう呼びかける(2025年1月18日)

ダマスカス県では、アラビーTVシリア人権監視団によると、ヒラール病院前で、シリア軍事作戦総司令部によって逮捕された旧体制の関係者の家族や親族ら数百人が、ダマスカス郊外県のアドラー刑務所、ハマー県のハマー中央刑務所などに収監され続けているとして、抗議デモを行い、彼らの釈放を求める一方、アサド政権崩壊に喜ぶ市民らに対してデモに加わるよう呼びかけた。

デモ参加者らは、「私たちには兵士が必要だ」、「国民は刑務所解放とサイドナーヤーの犯罪人の処罰を望んでいる」、「兵士と士官を仲間たちと同じように刑務所から解放せよ」といったシュプレヒコールを連呼して、抗議の意思を示した。

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ラタキア県のラタキア市とジャブラ市でもIニュースシリア人権監視団によると、ラタキア市とジャブラ市で同様の抗議デモが行われた。

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シリア人権監視団によると、アサド政権崩壊後に拘束されたシリア軍の元将兵らの数は9000人以上に上っている。

逮捕された元将兵らの親族は、拘束者の一部が拷問を受けていることを示す映像が拡散されるなか、その安否への懸念を深める一方、拘束者との一切の連絡が禁じられており、再三にわたる釈放要請に対しても正式な回答を得ていないと訴えている。

複数筋によると、逮捕された元将兵のほとんどが、ヒムス県、ダイル・ザウル県などで武器を引き渡しているにもかかわらず、シリア軍事作戦総司令部によって拘束されたという。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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