シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣はXでクルド人を讃えるポストをアップする一方、世界経済フォーラム2025年次大会に出席し、ブレア英元首相とシリア経済の未来について対談(2025年1月22日)

アスアド・ハサン・シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣はXで、アラビア語とクルド語でクルド人を讃えるポストをアップした。

ポストの内容は以下の通り:

シリアのウルド人は、シリア国民の多様性に美しさと輝きを加えるものだ。シリアのクルド人コミュニティはアサド体制の手によって不義に晒されていた。我々は、誰もが平等と正義を感じる国を築くために共に取り組んでいきたい。

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シャイバーニー暫定外務大臣は、1月20日から24日までの予定でスイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム2025年次大会に参加し、トニー・ブレア英元首相とシリア経済の未来について対談した。

対談のなかでのシャイバーニー暫定外務在外居住者大臣の発言の概要は以下の通り。

  • 我々は崩壊国家を受け継いだが、シリアには多様な産業、観光、農業を含む豊かな経済と重要な地理的な位置を持つ素晴らしい投資機会が存在する。
  • シリアの経済は開かれており、外国投資を誘致し、世界中の国々とパートナーシップを築くことを目指している。
  • 多くの優先課題があるなかで、通信、道路、港湾、教育、医療、エネルギーが特に重要である。最初の1週間で子どもたちを学校に戻し、学生を大学に復帰させることができた。教育分野への投資は、シリアの未来において非常に重要である。
  • 人道支援に頼るのではなく、自分たちの力でシリアを再建することを目指している。それゆえ、電力を含むエネルギー分野を強化するために湾岸諸国とパートナーシップを結んだ。
  • 課題をチャンスに変え、世界中にいるシリア難民が持つ多様な専門知識を活用し、この付加価値をシリア再建に寄与させたい。
  • 制裁がシリアにとって最大の障害であり、シリアは制裁に縛られている。シリア国民は罰せられるべきではない。
  • シリア人は、国際社会が介入し、解放してくれることを待ち望んでいたが、解放を実現したのはシリア人自身だった。現在、シリア人は希望を抱いており、シリアが宗派戦争に陥ることなく成功を収めたことが最大の成果である。
  • 移行期正義と責任追及は、国民ではなく政府の課題であり、法の支配が、さまざまな集団や女性の権利を保証するうえで主要な役割を果たす。シリアは特定のイデオロギーではなく、法の支配によって統治される国となる。
  • シリアは外部に対して脅威を与えることはなく、世界と新たな関係を築いている。
  • シンガポールやサウジアラビアの「ビジョン2030」といった多くのモデルに触発され、創造力と革新、発展を基盤とし、これらの模範に基づいて祖国を築く意向である。

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