シャルア総司令官はトルコのAハベル・チャンネルのインタビューに応じる:「PKKを容認することはあり得ない」(2025年1月23日)

シリア軍事作戦局総司令部のアフマド・シャルア総司令官(シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者)は、トルコのAハベル・チャンネルのインタビューに応じた。

シャルア総司令官のインタビューでの主な発言は以下の通り。

ダマスカスの(旧)体制は多くの人々を虐殺した。過去15年間、さまざまな組織がシリアの混乱を利用しようとした。西側諸国もまた、この分裂を助長した。 我々がダマスカスに進軍した際、いかなる組織に対しても武器を所持しないよう伝えた。しかし、クルディスタン労働者党(PKK)/人民防衛隊(YPG)はいまだにこれを受け入れていない。彼らと対話し、妥協点を見つけようと考えている。 アサド体制下でクルド人は不当な扱いを受けてきた。クルド人は我々にとって重要な存在であり、同じ環境で共生していきたいと考えている。しかし、流血は望んでいない。 彼らの求めるものが平等であるならば、我々はそれを約束する。
国家が認めなければ、彼らは武器を使用することはできない。この武装組織は、トルコでテロ事件を引き起こした。トルコは我々に大いに協力してくれた。それゆえに、PKKを容認することはあり得ない。
アラブ系部族もクルド系部族はPKKを受け入れていない…。トルコの国境を守るために、我々は全力を尽くす。
ダーイシュ(イスラーム国)はすべての解決策を拒否している。PKKを支援する者たちに対して公開書簡を送った。我々はすべての国の支援を求めている。ダーイシュとの戦いにおいて、トルコに支援を要請する可能性がある。
(レジェップ・タイイップ・)エルドアン大統領名は歴史に刻まれるだろう。シリア国民は常にトルコ国民とともにあり、その支援を決して忘れることはない。エルドアン大統領は私を最初に祝福してくれた1人だ。日程はまだ決まっていないが、トルコを訪問する予定である。
イスラエルの進軍は容認できない。彼らはこれまでヒズブッラーやイランの存在を口実にしてきたが、もはやそうした言い訳は通用しない。我々はシリアの領土の占領を決して認めない。 我々は戦争を終え、今は国の復興に取り組んでいる。他国と戦うことはあり得ない。国連には、この占領に対して圧力をかけるよう求めている。
我々は公正な国家を求めている。国際司法裁判所に申し立てを行い、必要な措置を講じる予定である。 サイドナーヤー刑務所などで起きた出来事は、国民の間の結束を損なってしまった。失踪者の行方を突き止めるため、新たな調査グループを設立した。 また、すべての違法な拷問行為を監視し、取り締まっている。 シリアは国の再建に努めており、法的な枠組みの再構築も目指している。人々の対話を促進することが重要である。 今後4~5年の期間内に新たな憲法を制定し、選挙を実施する予定である。 この移行期間中は、国民の結束を維持しながら、いくつかの法律を整備していく。 新たに選出されたアメリカ大統領は、この状況を考慮し、制裁を解除し、シリア国民を支援する立場を取るだろうと見ている。
(シャルアという人間が何者なのかという問いに対して)これを説明するには多くの時間が必要だ。若い頃、イラクで戦い、その後シリアへ戻った。私はアサド体制に対する革命が必要だと考えた。国民が死んでいくのを見過ごすことはできなかった。
シリア人は帰国しなければならない。我々は必ず帰国すべだと主張している。彼らを再び受け入れ、シリアを再建する準備は整っている。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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