レバノンの動き(2014年8月8日)

サウジアラビアで3年にわたり事実上の亡命生活を送ってきたサアド・ハリーリー元首相が突如レバノンに帰国した。

ナハールネット(8月8日付)によると、帰国したハリーリー元首相は、タマーム・サラーム首相と首相官邸で会談し、自身が発表したサウジアラビアによる軍事支援などについて意見を交わした。

ナハールネット(8月9日付)によると、ハリーリー元首相は、サラーム首相との会談で、ベカーア県バアルベック郡アルサール村住民に対して、1,500万ドルを寄付すると申し出たという。

Naharnet, August 8, 2014

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ベイルートの首相官邸で、タマーム・サラーム首相を議長とする安全保障会議が開催され、サウジアラビアによる10億ドルの軍事支援の用途などに協議が行われた。

会議には、サウジアラビアから3年ぶりに帰国したサアド・ハリーリー元首相、サミール・ムクビル副首相兼国防大臣、ヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣、ジャーン・カフワジー軍総司令官、イブラーヒーム・バスブース内務治安郡総局長、アッバース・イブラーヒーム総合治安局長、ジョルジュ・カルア国家治安総局長が出席した。

Naharnet, August 8, 2014

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3月14日勢力が、サウジアラビアからのサアド・ハリーリー元首相の帰国を受けて緊急会合を開き、レバノン軍の展開を通じたシリア・レバノン国境警備の必要を強調した。

会合後の声明で、3月14日勢力はまた「国境管理はシリアの戦争からのヒズブッラーの即時撤退がなければ実現しない」との見解を示した。

Naharnet, August 8, 2014

AFP, August 8, 2014、AP, August 8, 2014、ARA News, August 8, 2014、Champress, August 8, 2014、al-Hayat, August 9, 2014、Kull-na Shuraka’, August 8, 2014、al-Mada Press, August 8, 2014、Naharnet, August 8, 2014、Augus 9, 2014、NNA, August 8, 2014、Reuters, August 8, 2014、SANA, August 8, 2014、UPI, August 8, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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