ロイター通信は、シリア、ロシアの政府関係者、外交筋など8人の関係者の話として、1月29日に首都ダマスカスで行われたアフマド・シャルア暫定大統領とロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣兼大統領特使(中東地域担当)の会談において、数十億ドル規模の債務問題、アサド前大統領の処遇、ロシアにあるとされるシリア資産の返還要求などが議論されたと伝えた。
同通信社によると、シャルア暫定大統領は前政権時代にロシアから受けた債務の免除を求めた。
シリアのムハンマド・アバーズィード財務大臣によると、同国の対外債務は200~230億ドルに上るが、ロシアへの負債額は明らかになっていない。
また、アサド前大統領のシリア帰還については、あくまでも概括的な議論にとどまった。
ロシアの高官筋によると、ロシアはアサド前大統領の引き渡しには同意することはなく、またそうした要請も受けていないという。
シャルア暫定大統領はさらに、アサド前大統領がロシア政府に委ねたとされるシリアの資金の返還を求めたが、ロシア側は、そのような資金は存在しないと否定した。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…